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「106万円の壁」ができた後も、社会保険に加入しないようにする方法

マネーの達人 10/13(木) 5:05配信

もうご存知かと思いますが…

平成28年10月1日から、社会保険(健康保険、厚生年金保険)の適用が拡大されました。

具体的には次のような5つの要件をすべて満たすと、パートやアルバイトなどの短時間労働者であっても、社会保険に加入しなければなりません。

■5つの要件

(A) 1週間の所定労働時間が20時間以上であること
(B) 雇用期間が継続して1年以上見込まれること
(C) 月額賃金が8.8万円以上であること
(D) 学生でないこと
(E) 常時500人を超える被保険者を使用する企業に勤めていること

この(C) の中にある「8.8万円」は、年収に換算すると106万円になるので、今回の社会保険の適用拡大は一般的に、「106万円の壁」と呼ばれております。

「106万円の壁」の影響を回避、軽減する方法ってありますか?

この適用拡大がどんな影響を与えるかについては、すでに様々な専門家の方が解説しているので、もうネタは出尽くしていると思います。

しかしその影響を回避や軽減する方法、例えば社会保険に加入しないようにする方法を解説している記事は、あまり見かけない気がするのです。

また社会保険に加入させたくないという経営者向けの記事も、あまり見かけない気がします。

そこで今回は、社会保険の適用拡大の影響を回避や軽減するために、従業員と経営者の両者ができることを考えてみました。

所定労働時間を20時間未満にするとデメリットが大きい

短時間労働者の比率が高い業種は、「(A) 1週間の所定労働時間が20時間以上であること」や、「(C) 月額賃金が8.8万円以上であること」を満たさないようにして、従業員を社会保険に加入させないようにすると思います。

その理由として給与から、例えば社会保険料として1万円が控除されている場合、お勤め先の会社が同額の1万円を出して、両者を併せた2万円を納付する必要があるため、会社の負担が増えるからです。

なお(A) の中にある「所定労働時間」とは、就業規則や雇用契約書などに定められた、その者が勤務すべき時間を示しますので、実際の勤務時間である「実労働時間」ではありません。

■(A) を満たさないようにすると従業員には損になる理由

この(A) の要件を満たさないで、社会保険に加入しないようにするというのは、従業員にとっては損になるで、できれば避けた方が良いと思います。

その理由として雇用保険に加入するには、「1週間の所定労働時間が20時間以上であること」を満たす必要があるため、所定労働時間を20時間未満にしてしまうと、社会保険だけではなく、雇用保険にも加入できなくなってしまうからです。

雇用保険に加入していないと失業した時に、「基本手当」いわゆる失業手当を受給できなくなってしまいます。また育児で仕事を休んだ時に支給される「育児休業給付金」や、介護で仕事を休んだ時に支給される「介護休業給付金」も、受給できなくなってしまいます。

雇用保険は社会保険より、保険料が低めに設定されているため、給与から雇用保険の保険料が控除されなくなっても、あまりメリットはありません。むしろ上記のような雇用保険の保険給付を受給できなくなるデメリットの方が、はるかに大きいと思うのです。

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最終更新:10/13(木) 5:31

マネーの達人