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新幹線要る? 「リレー方式で」が最多36.6% 九州新幹線長崎ルート

佐賀新聞 10/13(木) 10:40配信

フリーゲージ、フル規格ともに23%

 2022年度に在来線特急と新幹線を乗り継ぐ「リレー方式」で暫定開業する新幹線長崎ルートに関して、佐賀新聞社が実施した県民世論調査で、「リレー方式のままでよい」と回答した県民が36.6%で最多となった。開発が遅れているフリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)を「計画通り導入すべき」と、「全線フル規格での整備に見直すべき」は2割程度で拮抗(きっこう)、「新幹線は不要」との意見も根強くあり、厳しく見つめている現状が浮き彫りになった。

 新幹線長崎ルートは着工時、新鳥栖-武雄温泉間は在来線を使い、武雄温泉から長崎までをフル規格の新幹線の新線で整備、軌道の幅が違う在来線と新幹線を行き来できるFGTを導入する計画だった。FGTは走行試験中に部品の不具合が見つかり、試験を中断。FGTの開発遅れを踏まえて、今年3月に佐賀、長崎県や国、JR九州などが22年度にリレー方式で暫定開業することで合意した。

 調査では「計画通りFGTを導入すべき」が23.0%、「全線フル規格での整備に見直すべき」が23・3%でほぼ同数となり、「分からない」が12.3%、「新幹線は必要ない」との意見も4.4%あった。

 男女別では、男性で「リレー方式」と「全線フル規格」がともに30%前後で拮抗しているのに対し、女性は「リレー方式」が41.4%で、次いで多い「FGT」(21.9%)の2倍近くに及んだ。

沿線市郡、時短効果で温度差

 地域別でみると新幹線へのスタンスが鮮明に映し出される。鳥栖市や佐賀市、三養基郡、神埼郡など時短効果が薄い県東部の沿線自治体や、唐津市、伊万里市、多久市、鹿島市など沿線から離れた地域では、「リレー方式」が最も多かった。一方で、武雄市、嬉野市、西松浦郡では「全線フル規格での整備」を求める声が目立ち、時短効果がさらに期待できるという事情が背景にあるとみられる。

 職業別では、農林漁業と団体職員で「全線フル規格」が最多だったが、それ以外の職業では「リレー方式」を求める声が多かった。

 FGTは、改良した台車の屋内回転試験を8月末までに終えて、解体検査と評価作業を進めている。その結果を踏まえ、早ければ月内にも開かれる専門家による技術評価委員会で走行試験再開について判断が下される。

 県民世論調査は9月30日~10月2日に実施し、618人から回答を得た。

最終更新:10/13(木) 10:40

佐賀新聞