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魔よけ効果も? 思わず言いたい「江戸のしりとり歌」

TOKYO FM+ 10/13(木) 13:10配信

ハナコマチ! ち……地図! ず……図工! などと最後の言葉をとって遊ぶ「しりとり」。日本人で知らない人はいないはず。皆さんはどんなルールでやっていますか? 「人の名前はアリ? ナシでしょ~」なんてルール確認をしたりして。江戸時代的には、「人の名前はナシ」だそうですよ。今回は、そんな「しりとり」のお話です。

なんだか暇を持て余しているとき。ついついやってしまうのが「しりとり」。
しりとりをしたことのない人はいない、と言っても過言ではないはず。
このしりとり、実は日本ではずっと昔から行われていた遊びです。
はじまりは、平安時代とも言われています。

遊びが大好きな江戸っ子も、もちろん、しりとりは重要な暇つぶしのひとつでした。
たとえば、江戸時代の安永2年に刊行された書物には、「尻取の巻」という項目があり、こんなことが書かれています。

「はじめましょ
めましょ(目元)を見れば成りそな目もと
目もと(美濃と)近江の國ざかひ
ざかひ(互)ちがひのお手まくら
まくら(櫻)の花はあすかやま
かやま(萱場)町には薬師さま」

当時のしりとりは、最後の一文字というより、最後の「ひと言」が尻となり繋げていく場合が多かったようです。
ほかにも有名なのは「牡丹に唐獅子」という、しりとり歌。

「牡丹に唐獅子 竹に虎 虎をふんまえ 和藤内
内藤様は さがり藤  富士見西行 うしろ向き」

こんなふうに続いていく歌です。
江戸時代の末期に作られたしりとり歌ですが、明治初期に大変流行し、子どもたちの中で、よく歌われたそう。

そもそも日本の子どもたちの遊びの多くには、「魔よけ」の意味が込められていました。
たとえば、影踏みなども、影を思いきり踏むと「魔」が出ていくと考えられていたためです。
しりとりの基本ルールとして、人の名前などの「固有名詞」がNGであるのも、「名前を知られると悪いものに乗っ取られる」と信じられていたから。
言葉を知らないモノノケから、しりとりの結界で守る意味があったのですね。

世界でもめずらしいという遊び、「しりとり」。
あらためて、暇つぶしに、いかがでしょうか。

(TOKYO FMの番組「シンクロのシティ」2016年10月12日放送より)

文/岡本清香

最終更新:10/13(木) 13:10

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