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製造ラインおよび工場内外を接続してIoT活用するネットワーク基盤を構築

MONOist 10/14(金) 9:55配信

 ネットワンシステムズは2016年9月23日、三菱重工エンジン&ターボチャージャ(MHIET)の相模原地区第三工場において、IoT(モノのインターネット)活用を可能にするネットワーク基盤を構築したと発表した。製造ラインおよび工場内外をネットワーク接続して、製造部品の各種計測データ確認を迅速にし、トレーサビリティを向上させるものだ。同基盤は9月から稼働している。

 今回、ネットワンシステムズは、シスコシステムズの産業環境向けイーサネットスイッチ「Cisco Industrial Ethernet(IE)」シリーズを用いて、同工場内の5種類の製造ラインについて、計測データを収集・ひもづけするネットワーク基盤を構築。さらに工場外からもデータを活用するため、ファイアウォールを用いてセキュリティを強化し、外部との安全な接続を可能にした。

 今回の基盤設計においては、コストと工場環境での耐障害性のバランスが考慮されている。製造ライン内のネットワークはコスト優先でスター型構造を、製造ライン間のバックボーンネットワークには、機器障害が発生してもネットワーク停止時間を短く抑えられるリング型構造を採用している。また光ファイバーケーブルには、米パンドウイットコーポレーションの産業環境向け製品「Panduit IndustrialNet」シリーズを使用している。

 MHIETは、三菱重工業のエンジンおよびターボチャージャ(燃費向上に寄与する過給機)事業を承継し、2016年7月に営業開始した新しい会社だ。排出ガス・燃費規制を背景に世界的に市場が拡大しているターボチャージャで大きな市場シェアを占めている。その中で、相模原地区第三工場は新しい生産技術を開発・展開するマザー工場の役割を担っている。

 高い精度が求められるターボチャージャーの構成部品は、品質向上とトレーサビリティの観点から、製造する各部品の計測データが保存されている。これらの計測データをリアルタイムで収集・ひもづけ・分析するため、MHIETは工場の製造ラインをネットワーク接続してIoT技術を活用できる基盤の整備を検討していた。

 MHIETでは将来的に、ネットワークで収集する計測データを増やし、生産ラインの不具合の予兆を見つけて対応できるようにし、ライン停止や不良品発生を防いで生産効率の向上を図るとしている。

最終更新:10/14(金) 9:55

MONOist