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ライバルのスズキとダイハツをトヨタはどう扱う?改めて検証「トヨタとスズキ」提携の理由

オートックワン 10/14(金) 12:02配信

トヨタ/スズキの記者会見を聞いていて一番理解出来ないのが「どんな協力関係を築けるのだろうか?」という点だった。改めて検証してみたい。

トヨタ/ダイハツ、スバル、マツダ、スズキのオールニッポングループが誕生

まず国内市場。スズキの主力製品は言うまでもなく軽自動車である。このジャンルのライバルと言えば、先日トヨタが100%子会社にしたダイハツ。

ダイハツとしては今後もシェアを守らなければならないため、スズキ優位になるお手伝いなど考えられないこと。部品の流用だってスズキのシェアを落とすという約束をしてからでないと無理。スズキ側からしてもダイハツに美味しい技術や部品を提供したら自社の優位性を失う。

軽自動車以外のモデルはどうか?

スズキがトヨタからハイブリッドのユニットを供給してもらっても売れると思えない。実際、マツダはトヨタのハイブリッドシステムを搭載して販売しているが、足回りの良さでプリウスに勝っているのに全く売れない。軽自動車同様、協業考えられず。

海外戦略ならどうか?

スズキが存在感を出しているのはインド。圧倒的なリードを保っている。今年1月「インド市場でスズキとトヨタ提携か?」という記事を日経新聞が報じたほど。

しかしトヨタはダイハツに担当させるという独自路線を打ち出した。当然ながらダイハツにとっても大きなチャレンジ。

もしダイハツの投資をトヨタがリスクだと考えるなら、インド市場はスズキに任せられる。スズキに資本入れたVWも、このあたりの損得勘定を重視したんだと思う。

トヨタブランドは、スズキの上級モデルにしていけばOKだし。トヨタ側にとって一番大きなメリットになるだろう。

インドネシアに代表される東南アジアは、トヨタ/ダイハツチームとスズキのバトルになっている。ただインドと違い、スズキに押されたらダイハツは凹む。日本国内の軽自動車市場と同じ。すでに投資を済ませているダイハツが手を引くと思えないので、協業は難しいかもしれない。

中国市場だけれど、トヨタもスズキも独自路線。そもそも中国政府の企業と協業しているため、乗り入れることなど無理。ハイブリッドに代表される先端技術の導入はトヨタだって苦労しているほど。スズキを背負える余力など持っておらず。中国市場はそれぞれ頑張るしかなかろう。

ここまで書いて「何が出るんだろう?」と、さらに考えてしまうけれど、トヨタは深く考えていないかもしれない。

世界戦略を考えた時、スズキが敵対関係にならないというだけでいいんだと思う。スズキも喫緊で困った問題に直面してない。いざというときの相談先の確保くらいのイメージか。

結果、トヨタ/ダイハツを中心とし、スバル、マツダ、スズキという友好関係を持つ、オールニッポンの緩いグループが生まれた。日本の自動車産業の再編は終了だと思っていいんじゃなかろうか。

お友達や仲間を作れなかったホンダは厳しいという意見も出ているが、だから強いという評価も出来る。

[Text:国沢光宏]

最終更新:10/14(金) 12:02

オートックワン

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