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間伐材や端材を買い取る市場好調 収入+山の手入れ、評判

福井新聞ONLINE 10/14(金) 9:21配信

 福井市美山地区で間伐材や放置された端材を買い取る「木ごころ山の市場」が開始から半年を迎え、利用数を好調に伸ばしている。山の持ち主にとっては残材がお金になる上に山がきれいになり、山に関心を持つことで森林保全につながるという好循環が期待できそうだ。

 「山の市場」は美山町森林組合が、組合員から間伐材や山林に放置された端材を買い取る制度。買い取った材木は大野市の木質バイオマス発電所「福井グリーンパワー」に出荷する。同組合や地元林家でつくる運営協議会が今年3月、福井市朝谷町の貯木場「ウッド・ターミナル美山」で運営を開始。週に1度のペースで木材を募っている。夏にかけて利用が広がり、最も多かった日はトラック延べ157台が運んだ約75トンを買い取った。

 9月末時点で取引された材木の量は約880トンで、トラック延べ1825台が運び込んだ。「こんなに持ち込まれると思わなかった」(組合担当者)と、約半年で年間目標70トンの13倍近くに達した。

 同組合によると同地区では約1250人が山を所有しているが、自ら木を切る自伐林家は数人にとどまる。その他は山の管理を森林組合に任せている状態で、放置された端材の処理など山の手入れに困っているのが現状という。

 出荷登録者は次第に増え142人。担当者は「放置していた材木が換金できるとの評判が口コミで広がった」という。夏のピークを過ぎて持ち込まれる端材の数は減ったが、担当者は「まだ利用していない林家にも活用してほしい」としている。

 買い取り額は1トン8500円。少しでも多くの人に来てもらおうと利益を度外視し、全国平均より高額に設定した。運営は楽ではないが、市の助成金を活用しながら、持続可能な運営体制を模索している。

 福井市の自伐林家、真杉高弘さん(60)は「資材として売れない木材も無駄にならなくなったのがありがたく、何より山がきれいになったのがうれしい。市場は住人が山に関心を持つ起爆剤になるのではないか」と期待している。

最終更新:10/14(金) 13:53

福井新聞ONLINE