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1950年代、中国の「革命輸出学校」に日本から700人

ニュースソクラ 10/14(金) 18:30配信

中国研究者の中朝関係現代史本に新事実次々

 核やミサイル開発を押し進める北朝鮮と、中国の関係に関心が集まっている。両国は、共に朝鮮戦争を戦うなど伝統的な友好関係を維持してきたが、ここ数年は相互批判する場面が目立つ。

 そんなタイミングで、今年出版されたある本が、話題となっている。「最後の『天朝』毛沢東・金日成時代の中国と北朝鮮」(岩波書店)。著者は中国の冷戦期研究の第1人者だ。中国や旧ソ連の未公開文書を多用し、2つの国の実相に迫っている。

 この本は、上下で計600ページ以上、価格も1万2千円する大作。著者の沈志華氏は、上海の華東師範大学の教授であり、著名な歴史家だ。9月下旬に日本で出版記念会があり、私も参加した。微妙な内容が多いため「韓国ではまだ出版できず、中国では現在審査を受けている」(沈氏)と語っていた。

 沈氏は、中学時代にチャーチルの回想録を読んで、本の中に書いてある事と、自分の知識の違いに興味を感じ、歴史研究の道を志した。

 1990年代初頭、ロシアの重要な文献資料館が一部開放された。沈氏は中国社会科学院と協力し、旧ソ連の歴史文献研究を科学研究プロジェクトとして立ち上げた。1996年5月、彼は課題グループの4人を率いてモスクワを訪ねた。

 資料のコピー代は1枚3ドル近くするため資料を要約して書き取り、整理した。収集資料は1万5千件にのぼる。日本の研究者からも「資料の鬼」(和田春樹・東大名誉教授)と尊敬を集めている。

 今回の本にも当然、豊富な旧ソ連文書と、中国の未公開文書が使われており、全編が未公開の事実と言ってもいいほどだ。ハイライトは、1975年4月、金日成が、韓国への再度の武力侵攻を計画し、毛沢東の承諾を得ようとしたシーンだ。

毛は金日成の意図をうすうす知りながら、あえて自分の病気である白内障の話題ばかりをして、話をはぐらかせた、という。 

 沈氏は同書の中で、「金日成が新しい戦争を引き起こして民族統一を考えていたことは間違いないが、現在のところ、これを十分に確認するだけの史料はない」(249P)と書いている。

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最終更新:10/14(金) 18:30

ニュースソクラ