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家で見かける「蜘蛛」は縁起が良い? 悪い?

TOKYO FM+ 10/14(金) 12:11配信

10月に入ると、街の中はハロウィン一色。ハロウィンのモチーフといえば、カボチャや魔女、オバケ、黒猫、そして……蜘蛛! いつもは嫌われがちな彼らが主役の10月。今回は中でも「蜘蛛」に注目してみました。

家の中でときどき見かける、小さなアイツ……蜘蛛。
気にしない人も多いと思いますが、嫌いな人にとってはあまり侵入してほしくないですよね。
ですが退治しようとすると「蜘蛛は殺してはいけない」という言い伝えが頭の中に浮かぶ人もいるのではないでしょうか。

江戸の昔から、蜘蛛は人々にとって特別な存在でした。
やはり家の中にひょっこり顔を出す蜘蛛ですが、この時代から「朝の蜘蛛は神の使いだから殺すな」「待ち人の来る知らせで吉兆だから殺してはいけない」と言われていました。
一転して、「夜の蜘蛛は縁起が悪いから殺せ」とも。
ですが、現代では「朝でも夜でも、蜘蛛は殺してはダメ」というのが最も有力なようです。

江戸時代の着物の柄には、蜘蛛や蜘蛛の巣のものが多くあります。
今であればちょっとハードな絵柄ですが、当時は女性もオシャレとして蜘蛛柄を着ていました。
幸せを掴む、富を得るなどと言われ、人気だったようです。

そして子どもたちは、蜘蛛を使って「蜘蛛合わせ」という遊びをしていました。
遊び方は、クワガタやカブトムシなどと同じ。
オスの蜘蛛を10cm四方の板の上に乗せ、どちらかが逃げ出した時点で勝負をつけるという遊びです。

この「蜘蛛合わせ」は、大人が賭け事にし始めたため禁止令がでます。
ですが、時を経て大正時代、名前を「ホンチ遊び」に変えて再び流行。
「ホンチ」とはハエトリグモのことで、漁師の間で大流行したそうです。
その後、横浜では小学校でもホンチ遊びがブームになり、今でもこの遊びを伝えていこうと「保存会」などが設立されています。

見た目はちょっと不気味ですが、家に出る小さな蜘蛛は実際のところ人間にとって「益虫」。
チョロチョロと家中をパトロールしてまわり、ハエやゴキブリなどの害虫を食べてくれているのです。
「蜘蛛は殺すな」……。
やはり昔からの言い伝えは、当たっていることが多いんですね。

(TOKYO FMの番組「シンクロのシティ」2016年10月13日放送より)

文/岡本清香

最終更新:10/14(金) 12:11

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