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工作機械受注、「健全水準」1000億円台回復

ニュースイッチ 10/14(金) 14:47配信

4カ月連続マイナスも決算期に向け営業攻勢

 日本工作機械工業会(日工会)がまとめた9月の工作機械受注実績(速報値)は、前年同月比6・3%減の1028億1900万円だった。14カ月連続マイナスとなったが、2カ月ぶりに1000億円台に達した。米国で開かれた工作機械の大型見本市や、国内の決算月に合わせた各社の営業攻勢などが、大台回復の主な要因とみられる。

 内需は前年同月比5・0%減の455億200万円と、8カ月連続マイナスだった。それでも今年4番目に高い水準となる。外需は同7・3%減の573億1700万円で、16カ月連続マイナスだった。9月中旬に米シカゴで開かれた国際製造技術展「IMTS」の商談成果がみられる。550億円超は3か月ぶり。

 10月は決算月明けの反動減を見込む。11月に日本国際工作機械見本市「JIMTOF」が開かれることもあり「9月より高い数字は考えにくい」(日工会事務局)と先読みする。

工作機械7社の4―9月受注、15%減

 工作機械主要7社の4―9月受注実績は、前年同期比15・3%減の1865億9500万円だった。前年好調だった北米の需要に一服感があり、国内も前年に利用が活発だった設備投資支援の政府補助金の反動減が色濃い。年内は、スマートフォン(スマホ)関連の大口需要や、需要増に転ずる好材料を想定しにくい。2014年、15年と続いた活況はひとまず終息したとも言えそうだ。

 主要7社全社で合計額が減少した。同20%前後の減少も目立つ。牧野フライス製作所の井上真一社長は、工作機械市場は「当社にとって欧州以外はダウントレンドだ」と調整局面にあると指摘する。

 7社の輸出も前期比で約20%減だった。北米では設備投資の一服感があり、けん引役だった自動車向けも弱含みだ。牧野フライスは航空機向けが依然堅調であり、ダウントレンドを「航空機の大口案件で補っている」(同)状況という。そのため「4―9月はまずまずの水準だった」(牧野フライス業務部)と、市場が好調だった14年同期並みを保った。

 オークマは「中国の減速が最も影響した。北米はピークアウトした感があり、少し落ち着いた」(営業部)と中国、北米の受注減が響いた。OKKは国内が微増したが、市況低迷の影響が大きく、輸出が半減した。4―7月は前年同月比60%台の減少が毎月続いた。東芝機械も得意の建設機械やエネルギー分野の市況がさえず、輸出の減少幅が大きい。

 一方、大手製造業相手が多い三菱重工工作機械(滋賀県栗東市)は前期比19・2%の減少だったが「減少分ほど悪い感じはない」(企画管理部)とし、顧客の工場建設の遅れが影響したと説明する。

 新たな政府補助金の公募が年内にも始まりそうだ。補助金交付の決定を待ってから発注する様子見がまた起きそうだ。

最終更新:10/14(金) 14:47

ニュースイッチ