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街を歩き、工芸に触れる 金沢21世紀祭が開幕

北國新聞社 10/14(金) 2:32配信

 金沢市内を舞台に工芸の魅力を発信する「金沢21世紀工芸祭」(北國新聞社特別協力)は13日開幕した。金沢の食文化と工芸を組み合わせた「趣膳(しゅぜん)食彩」と、気鋭の作家が町家やカフェで作品を展示する「工芸回廊」が始まり、市民らは街なかを散策しながら、生活の中で育まれた工芸の奥深さを感じ取った。

 「趣膳食彩」は、陶芸家の十一代大樋長左衛門さんがディレクターとなり、玉泉院丸庭園内の休憩所「玉泉庵」で開かれた。参加者20人は、月にちなんだしつらえの空間で、ライトアップされた庭園を眺めながら器と加賀料理を五感で味わった。忍者にふんした関係者がマツタケなどの食材を届ける演出もあった。料理はつば甚が担当した。

 アーティストらがディレクターとなり、19日までに金沢城公園内や料理店などで全8プログラムが予定されている。

 「工芸回廊」は市内を東山、広坂、主計(かずえ)町(まち)・橋場町の三つのエリアに分け、31の会場で、60人以上の作家が作品を発表した。

 橋場町の大樋ギャラリーでは、青白磁を追究する陶芸家の八木明さん(京都)が手掛けた器と、金沢で創作するガラス作家の小田橋昌代さん(三重)が女性をモチーフに造形したオブジェが空間を彩った。

 東山1丁目のカフェ「町屋塾」では「金沢発掘物語」と題し、神田龍馬さん、松田由喜子さん、十(と)握(つか)周作さん(いずれも金沢)が一輪挿しやオブジェ、食器など約200点を並べ、土のぬくもりを伝えた。浅野川の石を使った陶芸ワークショップも行われた。

 金沢美大や金沢卯辰山工芸工房の若い作り手の意欲作も展示され、市民らは何カ所も巡りながら、多彩な工芸作品に触れた。工芸回廊は16日までとなる。

 15、16日には建築家やクリエーターが亭主となってもてなす「金沢みらい茶会」が開かれる。

 金沢21世紀工芸祭は金沢市などが主催、金沢青年会議所、NPO法人「趣都金澤」、金沢アートスペースリンクが共催し、初めて開かれた。来年2月26日までの期間中、多彩なイベントが繰り広げられる。

北國新聞社

最終更新:10/14(金) 2:32

北國新聞社