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解散を控えたSCREWが盟友ダウトと最後の2マン 「最後の対バンがダウトで良かった」

エキサイトミュージック 10/15(土) 19:45配信

今年5月に、11月1日のTSUTAYA O-EASTでのライブをもって解散することを発表したSCREW。10月に主催イベントを行なってきた彼らにとって、最後の対バンとなる『SCREW vs ダウト「檻」-静寂の檻-』『SCREW vs ダウト「檻」-喧騒の檻-』が、10月12月・13日に高田馬場AREAで行われた。

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バラードを中心に届けられた初日の「-静寂の檻-」はSCREWが先行。「新しいSCREWが見せられたと思う」の言葉通り、初期のナンバー「秋風」「枯れ音」で幕を開けたライブは、低音が包む独特な世界観を醸し出す。その普段とは違う空間に、オーディエンスもライヴの流れを固唾をのんで見守る。

「微笑みを亡くした愛と自由」では、悲鳴のようなギターの掛け合いと“あなたの心は苦しいはずなのに美しい”とマイクスタンドにすがるように歌う鋲の歌声が痛々しいほど胸に響く。前半は、深く畳み掛ける曲が続き「rosary」終わりのSEでようやくオーディエンスからの拍手がおこった。

後半の「REMEMBER ME」では、華やかな演奏に、和己がつまびくアコギの音が重なり、光の中で祈りにも似た響きを奏でる。まっすぐに前を見つめるマナブの姿が印象的だった。この日が最後であるかもしれない楽曲たちに、メンバー、そしてオーディエンスがそれぞれに思いを馳せる。

ノイズにも似た雨の音から始まる「ANCIENT RAIN」では、うつむきがちにドラムを叩くジンの全身から感情が溢れてくる。ラストは「忘れたいつかの日...」。言葉に含みを持たせるように大切に、そして振り絞るような歌が届けられた。歌いきり脱力したかのように佇む鋲。本編中にMCはなく、圧倒する荘厳な世界だけを残しステージを降りたSCREW。心をかき乱す静寂、優しさがしみる静寂、心に突き刺さる静寂と、駆け抜けた12曲に様々な“静寂”の色合いを残してくれた。

続いては、フォーマルな衣装に身を包んだダウトが登場。キーボードを迎え、全編にわたり、この日にしか聴けないアレンジをほどこした楽曲を披露。ミディアムテンポにアレンジされた「心技体」でスタートし、「蛍火」でオーディエンスにハンドクラップをうながす幸樹。SCREWの残した空気をがらりと変えていく様は、対バンであるからこその醍醐味を感じさせてくれる。

幸樹のMC「バラードは心の叫びだったり、メッセージ性を深く感じてもらえる曲。わかりやすく暴れるという形ではないけれど、みんなに届くと信じています」の言葉通り、心地良よいサウンドを届けたかと思えば、深く沈み込むような感情むき出しの「crawl」で会場を一気に飲み込むなど、オーディエンスの感情を揺さぶる。ジャズテイストの「JUDAS」をドレッシーに聞かせ、浮遊感が心地いい「サイケデリコ∞サイケデリコ」で世界を広げ、「中距離恋愛」「青い鳥」JAZZ verで本編を締めくくった。

アンコール1曲目はダウトのステージに鋲が参加。「今日は世界観が深くて暴れられなかったから、アンコールではハジけたい」と、ここで一気にパワーを爆発させる。鋲が好きな曲だというダウトの「刺青 -tattoo-」は、オーディエンスも巻き込んで怒涛のコール&レスポンスに展開し、無数の拳が突き上げられた。

そしてこの日のラスト前に鋲がぽつりと「最後って言葉もう嫌だな……」と呟やく。その思いを受け止め、払拭するかのように幸樹が「ステージにあがってもいいから。うずうずしたら前にきて!」とオーディエンスを前に引きつけ「鬼門」へ。会場はヘドバンの渦と熱気に包まれる。中盤、SCREWメンバーも登場し、ひヵるが和己に、威吹がマナブに自身のギターをあずけ、途中、直人がジンとドラムを入れ替わるなど、大セッションとなった。さらに、ヒートアップしたメンバーはステージを所狭しと動きまわりじゃれ合い、ステージ上はまさにカオス。「鬼門」で歌われる“幼い頃夢をみていた ユートピア”の中、轟音とオーディエンスの熱気に包まれ、夢中で遊ぶ9人の姿がそこにあった。

翌13日は『SCREW vs ダウト「檻」-喧騒の檻-』。それぞれが“らしさ”全開のステージを繰り広げた。先行はダウト。冒頭「FESTA.」の掛け合いから、すでに、前日の分までも暴れ尽くそうとファンの熱気で会場は満ち溢れている。ヘドバンで埋め尽くされた「獄」や、拳を振りかざす「ダァァティ・ロマンチッカァァ」では、ニヒルな笑顔を浮かべ、幸樹がマイクをオーディエンスにかざし、喧騒の中で心と体を一気に解放する。

中盤のMCでは幸樹がSCREWへの思いを語る一面も。「僕らにとってSCREWはバンド歴も先輩だし、前の事務所のSPEED DISKからIndie PSC.に入る流れも一緒だったから、彼らの後ろを追いかけてきたような、他のバンドとは違った思い入れがあります。ずっとこんな時間が続くんじゃないかなって思うけど、時間は待ってくれないから。だからこそ今日という日を大切にしようと思います。SCREWが選んだ新しい道を否定も肯定もしません。ただ、ずっと刺激を受けてきた家族だったので、気持ちは君たちと一緒だと思っています」とメンバーとファンを思いやる。

そして後半戦を、最高に暴れ尽くすライブで見せ、“俺たちらしい送り出し方”として、後に控えるSCREWヘ届けた。ラストに向けて重たいドラムとベースが地鳴りのように響き、獰猛なまでの荒々しさをみせるダウト。こうやってお互いを切磋琢磨してきたのだろう。本編の最後、幸樹が「ここにいるみんな。そしてSCREW、共に愛してるぜー!」と力の限りに叫んだ。

対するSCREWも攻めの体制だ。濃いメイクで、冒頭から厳つい表情で煽る鋲。「The Abyss」「アナフィラキシー」と、こちらものっけから飛ばしていく。ダンサブルな、デジタルロック「FUGLY」は自然とリズムが体を占領していく。「FIREFLY」で和己が背面ギターを披露するなど、ライブの熱はとどまるところを知らない。

MCで鋲がこの日の思いを語る。「最後のイベントだけど、今日がダウトとの2マンで良かった。俺らも頑張ってきたし、ダウトも頑張ってきてくれてありがとう。うちらだけじゃなくて、(脱退した)ゆうとやルイがいたから、ここに来れたと思います。あいつらの分まで!」と、仲間やバンドを誇った鋲。「いい感じにこの中(胸)が腐ってきたから、暴れ倒してくれ!」とオーディエンスをうながし「VEGAS」へ。

続く「DIE・KILLER・DEAD」では、「おまえらのことが大好きだー!」の叫びに対する、オーディエンスの反応(声)に納得できない鋲が演奏をとめ「全然聞こえない。告白してるのに!」と、この日一番の声を欲する場面も。全員で中指をたてた「RAGING BLOOD」からラストの「Barbed wire」へ。お互いを求め、必死に“生きた”時間は過ぎていった。

そして、ついにアンコール。キャラクターのミニオンを背負った鋲が登場、さらに呼び込まれた幸樹の頭にも小さなミニオンが(笑)。ちょっとしたユーモアを挟み、ベースに玲夏を迎えた「惨殺Fiction」を披露。演奏を終えると、「こうやって一緒にステージに立つのもあと、数秒って思うと……」とオーラスを前に、感情が溢れ出す鋲。ラストはSCREWの代表曲「S=r&b」。ダウトのメンバーを迎え『紫に染まってこーい』からの「SCREWに染まってこい!」でテンションを一気に引きあげる。サビでは、オーディエンス全員が繋いだ手を高々とあげ歌う。

ここで鋲が「すごいの見せてあげる」とダウトに提案。ファンに「あれやって」と、高速でのサビの合唱や、ダウトの名前を入れての合唱をお願いする。あまりのムチャ振りの仕方に「10年やってるとすごいね」と幸樹。鋲が「この時間(アンコール)って、自分をアーティストだとは思ってない。みんなと友達感覚でいるし、すごくリラックスしてる。いい子たちでしょ?」とファンをたたえた。ダウトには「このまま突き進んでください」とエールを送り、途中になっていた「S=r&b」の続きを歌う。

 ずっとずっと雨のち雨で良い
 もっともっと涙と寄り添い合い
 深い傷を流しても 自分を信じて前へと進めるまで

会場が一体となり歌う間、ファン同士がそうするように幸樹が鋲の手を握り高くかざす。1曲でどれほどの時間を過ごしただろう。永遠に続くように感じられたアンコールも終わりの時を迎える。最後は「未来に向かって飛ぶよ!」と全員で大ジャンプし三三七拍子で幕を閉じた。

初日の「-静寂の檻-」で触れられないショウのようなライブで魅了したSCREWは、「-喧騒の檻-」で生々しく本能に溢れたライブをみせ、「-静寂の檻-」で深く温かなライブをしたダウトが、「-喧騒の檻-」では獰猛然とした迫力でせまる。まるで4バンドのライブ見たかのような2日間。バンドの持つ深みを充分に感じることのできるイベントとなった。

ダウトは11月16日にシングル『卍』をリリース、SCREWは11月1日にラストライブを迎える。これからの想いを託すように「うちらの分も……」と言いかける鋲の言葉を遮り幸樹が続ける。「ちゃんと居場所は用意して待っています。11月1日はクソみたいなライブしたら承知しないから」と、最後までステージに立つ者同士として肩を並べた9人。まだまだ終わらない時間をぜひ共有してほしい。
(取材・文/原 千夏)

≪セットリスト≫
【10月12日(水)静寂の檻-」】
■SCREW
1. 秋風
2. 枯れ音
3. THICK-SKINNED†CONTRADICTION
4. 微笑みを亡くした愛と自由
5. death candle
6. rosary
7. mellow
8. REMEMBER ME
9. ANCIENT RAIN
10. Lower World
11. 忘れたいつかの日...

■ダウト
1. 心技体
2. 蛍火
3. 秋景色
4. TAXI
5. 体温
6. Crawl
7. JUDAS
8. CAT WALK
9. サイケデリコ∞サイケデリコ
10. 中距離恋愛
11. 青い鳥
<ENCORE>
12. 刺青 with 鋲
13. 鬼門with SCREW

【10月13日(木)「-喧騒の檻-」】
■ダウト
1. FESTA
2. シャングリラ
3. 獄
4. ダァァティィ・ロマンチッカァァ
5. 万国、大東京
6. 国立競技党
7. バラ色の人生
8. 53
9. 綺麗事
10. BUDDAHA COMPLEX
11. MUSIC NIPPON
12. フラッシュバック

■SCREW
1. The Abyss
2. アナフィラキシー
3. FUGLY
4. Wailing Wall
5. UNWORLDLINESS KINGDOM
6. FIREFLY
7. BABY☆STAR
8. ZEALOT
9. Wing-Ding
10. VEGAS
11. DIE・KILLER・DEAD
12. RAGING BLOOD
13. Barbed wire
<ENCORE>
1. 惨殺Fiction with 玲夏&幸樹
2. S=r&b with ダウト 

≪ライブ情報≫
【SCREW LAST LIVE TOUR『BREATHE ONE'S LAST BREATH…』】
2016年11月1日(火)TSUTAYA O-EAST

最終更新:10/16(日) 19:15

エキサイトミュージック