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吉田鋼太郎、蜷川さんの“遺言”受け後継者に

デイリースポーツ 10/15(土) 13:59配信

 俳優で演出家の吉田鋼太郎(57)が15日、今年5月に80歳で死去した演出家の蜷川幸雄さんが務めていた「彩の国シェイクスピア・シリーズ」の2代目芸術監督に就任し、都内で会見した。

 蜷川さんは亡くなる1カ月ほど前、病床で関係者に「鋼太郎が役者の面倒を見てくれるのを含めて、残りをやってくれたら安心できるんだがなあ…」と、吉田を後継者に指名したという。大役を任じられた吉田は「この席に蜷川さんの跡継ぎという形で座らせていたきますと、逆に蜷川さんがいないという喪失感を改めて強く感じます」と話した。

 その上で、約10年前から蜷川さんに小栗旬(33)ら若手俳優の演技指導係を命じられたエピソードを明かし、「そういうところから、何となく今日の流れが始まっていたんじゃないかなと」と述懐。「蜷川さんにしかできないシェイクスピアを受け継がなきゃいけない。蜷川さんの血が、僕の中にも流れている気がしますし、受け継いだ血と僕に流れている血を融合させて演出していくことができれば」と意気込んだ。

 蜷川氏から後継者に指名されたことについては「蜷川さんは『俺がいなくなったら終わり!』という人だと思っていたので、すごく意外だった」と回答。「亡くなる前日に(藤原)竜也君とお見舞いに行ったんですけど、その時にはもう話すことができなくて。もう少し早く(見舞いに)行ってたら…。でも、僕には直接はおっしゃらなかったと思いますが」と、振り返った。

 後継者に選ばれた理由としては「気が合うんですよ」とニヤリ。ある舞台稽古の際に「好きにやっていいから、僕は見てるから」と言われたことを明かし、「その時から何かが通じ合ったような気がする」と話した。

 この日は、9月20日付で「シェイクスピア企画委員会」の委員となった、蜷川さんの長女で写真家・映画監督の蜷川実花さん(43)から「彩の国シェイクスピア・シリーズは、父がライフワークとして取り組んでいたので、父も喜んでいると思います」とメッセージが寄せられた。同シリーズは、シェイクスピアの戯曲全37作品の完全上演を目指しており、これまでに32作品を上演。吉田はうち12作品に出演し、4作品で主演を務めていた。

最終更新:10/15(土) 14:03

デイリースポーツ