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TPP審議入り 解散にらみ攻防激化 審議時間巡り綱引き 衆院特委

日本農業新聞 10/15(土) 7:00配信

 環太平洋連携協定(TPP)承認案と関連法案の審議が14日、衆院TPP特別委員会(塩谷立委員長)で始まった。「この国会で(承認を)やらなければならない」(安倍晋三首相)とする政府・与党に対し、野党は国会決議との整合性や売買同時入札(SBS)米の不透明な取引問題などを徹底追及する構え。衆院解散の可能性をにらんで与野党の対立は激化しており、与党による強行採決の恐れもある。合意内容の十分な検証と、農家の不安払拭(ふっしょく)に向けた丁寧な審議が求められる。

 同日は自民、公明の両党による質問を3時間行った。農産物交渉の結果について、山本有二農相は「(重要品目の聖域確保を求めた)国会決議の趣旨に沿っている」と強調した。石原伸晃TPP担当相は、米国から再交渉を要求されても「全く応じる考えはない」と答えた。自民党の武部新氏(北海道)への答弁。ただ、政府側の答弁は、従来の範囲にとどまった。

 先の通常国会での承認を見送った政府・与党は、11月30日までの今国会中のTPP承認を目指し、11月8日の大統領選までに衆院を通過させたい考え。大統領選で民主、共和両党の候補がTPPに反対する中、米国側の早期承認を促すとともに、再交渉の要求を封じたいのが狙いだが、効果は不透明だ。

 一方、民進、共産などの野党は、米や牛肉など農産物の重要品目でも輸入枠を拡大したり、関税を大幅に削減したりする合意内容を問題視。来週からは野党の質問も始まり、国会決議との整合性や国内生産への影響、農業対策の効果などについて追及を強める。通常国会で焦点となった情報開示の在り方や、新たに浮上したSBS米の不透明な取引問題を巡っても政府をただしていく。

 日程を巡っても、溝は埋まっていない。与党側は通常国会で審議した23時間から積み増して「40時間程度」(自民党幹部)での衆院通過を目安とするが、野党側は協定文に誤訳があったこともからめてゼロから審議をやり直すべきとする。安倍首相が年末~年明けに衆院を解散するのではないかとの思惑から与野党の対立は先鋭化しており、通常国会と同様に審議が紛糾したり、与党が維新など一部の野党を取り込んで強行採決に臨んだりする可能性もある。

 だが、合意内容に対する農家の不安や不満は払拭されていない。JA全中の奥野長衛会長は「生産現場の不安は高まっている。払拭するため、十分な審議を尽くしてほしい」と指摘。農家への影響や政府の対策を含め、「丁寧で中身のある審議」を求めている。

日本農業新聞

最終更新:10/15(土) 7:00

日本農業新聞

北朝鮮からの脱出
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