ここから本文です

「米軍訓練の一部、佐賀で」首相発言が波紋 防衛相火消しへ

佐賀新聞 10/15(土) 15:39配信

 佐賀空港への自衛隊新型輸送機オスプレイ配備計画に関連して、安倍晋三首相が13日の参院予算委員会で、沖縄の米軍基地負担軽減の取り組みを説明する際、「(米軍の)訓練の一部を佐賀で行うということで進めている」と述べ、佐賀県が対応に追われている。防衛省は昨年10月に佐賀への米軍の訓練移転要請を取り下げつつ、将来的な利用の可能性は否定していない中での首相発言に、県側は困惑、九州防衛局に事実関係を照会した。

 稲田朋美防衛相は14日、「沖縄の負担を全国で分かち合う前提で、一つの例示だった」と従来の説明と同様であることを強調、火消しに走った。

 首相は、参院予算委で沖縄の基地負担軽減への姿勢をただした儀間光男議員(日本維新の会)の質問に答えた。普天間飛行場配備の空中給油機の岩国基地(山口県)移駐や木更津駐屯地(千葉県)のオスプレイ整備拠点化などの例示とともに、佐賀への訓練の一部移転に言及し、「一つ一つ着実に負担の軽減は進めている」と答弁した。菅義偉官房長官は14日の記者会見で「全国の空港と同じように佐賀でも利用させていただきたいと考えている。決まったわけではなく、全国の中の一つという形で考えている」と説明した。

 佐賀県の山口祥義知事は14日の定例会見で「元々、(自衛隊のオスプレイ配備、目達原駐屯地のヘリ移転、米軍の訓練移転の)3項目あったので、その辺りが混在したのか。よく分からない」と困惑を隠せなかった。「事実関係や、どういう考えで答弁したのか確認することから始めたい」と発言の趣旨や真意を首相官邸に尋ねる考えを示した。

 県の担当課は13日夜に発言の情報を把握、九州防衛局に照会するなど確認作業に追われた。担当者は「首相が相手なので、どういうやり方で、誰に宛てて、どんな内容で照会すればいいのか正直悩む」と明かす。

 一方、防衛省の幹部は「首相発言は(省側で)答弁書を準備していたものではなく、驚いた。沖縄の負担を全国で分かち合うと言っても、佐賀県の優先順位が高いということはなく、むしろ、(状況から見て)低いのでないか」と語った。

=オスプレイ 配備の先に=

最終更新:10/15(土) 15:39

佐賀新聞