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「道の駅」を稼ぐ地域商社にする方法

ニュースイッチ 10/15(土) 10:10配信

福岡・うきは市、「観光」「外販」「海外展開」の三つを戦略の柱に

 福岡県うきは市が「道の駅」を中心に、集客だけにとどまらない地域活性化を目指している。地域活性化は全国各地の課題であり、それぞれの地域で実情に即した対策が求められる。うきは市は地域で“稼ぐ力”を育てるため、地元の筑邦銀行や都市計画策定を手がけるランドブレイン(東京都千代田区)などと連携し、「うきは地域総合商社」事業の本格化へ向けた実証を進めている。

 うきは市の「道の駅うきは」にはカキ、ブドウ、イチゴなどの農産物を求め、県外からも多くの観光客が訪れる。2015年に国土交通省が「重点道の駅」に指定、地域活性化の拠点の役割も担う。

 一方、販売スペースに限りがあるほか、売れる商品は1日に何度も持ち込む必要があるなどの課題もあった。季節や気候の変動を受けやすい農産物の販売に頼らない仕掛けの必要性も叫ばれていた。

 そこで市は「うきは地域総合商社」の計画を立ち上げ、4月に事業者を募集。計画策定、試行、効果検証を17年3月末まで行う。関係者は週2回話し合い、アイデア出しなどを急ピッチで進める。同市うきはブランド推進課の重松邦英参事は「間延びして計画倒れにせず、17年4月に本格稼働する」と話す。早く動くために法人設立ではなく、道の駅の運営会社に営業部門を設けた。

 “総合商社”を目指す理由は、観光、外販、海外展開の三つを戦略の柱とするため。観光では農産物の種類の豊富さを生かすことに重点を置く。総合旅行業務取扱管理者をメンバーに入れ、さまざまな旅行パターンを設定してリピーターの取り込みを図る。

 外販では関東、関西、海外を主な対象に冷凍フルーツやギフト品など高付加価値品のブランド展開を描く。ランドブレイン福岡事務所の堀口悟所長は「売り場以上に売り方が重要になる」と地域活性化のノウハウを注ぐ。

 海外展開では筑邦銀行が支援に乗り出す。関連会社を通じて中国・大連で商談会を重ね、同市の知名度向上を図る。同行の半田孝幸地域貢献室長は「地元金融機関として地域と深く関わり、貢献したい」と意気込む。

日刊工業新聞西部支社・高田圭介

最終更新:10/15(土) 10:10

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