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トヨタグループはどこまで「在庫」が許されるのか

ニュースイッチ 10/15(土) 15:44配信

アイシン精機が在庫1週間体制。災害時に車部品の供給確保

 アイシン精機は災害時に供給不足の懸念がある自動車部品について、1週間分の在庫を確保する体制を整えた。4月に起きた熊本地震で被災した子会社のアイシン九州(熊本市南区)が生産するドア開閉制御部品「ドアチェック」の不足は、トヨタ自動車の車両工場停止に波及した。1工場で集中生産している部品を中心に当面のリスクを軽減し、工場分散などを慎重に見極めていく。

 アイシンは熊本地震後、被害を受けたアイシン九州の稼働を停止した。その後、1週間程度で他工場への代替生産などで地震前の供給量を確保できた。

 この経験から、災害時に供給不足の懸念がある部品はグループを含めて全社的に当面は1週間分の在庫を持つ。具体的な部品は明らかにしていないがドアチェックのほか「ディビジョンバー」などが対象とみられる。

 トヨタグループ各社は「トヨタ生産方式(TPS)」を導入し、在庫を最小限にとどめている。一方で集中生産は生産効率の面でメリットが大きい。このためTPSと集中生産を維持し、リスク回避もしながら、それぞれの部品について工場の分散や金型の工面などの対策を慎重に練る。

 アイシンは熊本地震以外でもグループ会社で事故が続いた。このため、再発防止に向け国内70以上の法人で点検を終え、対策を進めている。

<解説>
 トヨタ生産方式の核となる「ジャスト・イン・タイム」は在庫を必要最小限にとどめるのが特徴。トヨタに部品を納めるメーカーも一般的に4日分程度しか在庫を持っていない。4日を1週間にするということは在庫が単純に倍近くになる。ひとまずアイシンだけの自主的な取り組みだろうが、トヨタがBCPも含めグローバルサプライチェーンの改革にどの程度踏み込んでいくかが注目される。

最終更新:10/15(土) 15:44

ニュースイッチ