ここから本文です

トランプ風刺に総立ち ロジャーにミックにポール…、スター集結「熱狂しない」ロックフェスに身震いした

withnews 10/18(火) 7:00配信

 10月上~中旬、米国カリフォルニア南部の砂漠で、「デザート・トリップ」という名のロックフェスティバルが開かれました。ノーベル文学賞を受賞し、再び脚光を浴びているボブ・ディランを始め、ザ・ローリング・ストーンズ、ニール・ヤング、ポール・マッカートニー、ザ・フー、ロジャー・ウォーターズの6組が出演。1960~70年代をリアルタイムで受容したファンなら、その字面だけで身震いするレジェンドばかりが集った夢のフェスです。そこに、私も参戦し、「ロック」を自分なりにかみ締めてきました。(朝日新聞編集センター記者・河村能宏)

【画像】でかでかと現れた「TRUMP IS A PIG」 レジェンドたちが見せた最上級のトランプ風刺

最後まで理性は失われなかった

 2週続けて、週末の3日間開催される同フェスの第1週目を目撃した。「熱狂」よりも「鑑賞」。3日間を通して強く心に残ったのは、やはりこの時代のロックは、「鑑賞する音楽」の側面が強い、ということだった。

 ミック・ジャガーの強靱な身体能力を生かした歌と踊り、ピート・タウンゼントのぐるぐる腕を回してかき鳴らすギター・パフォーマンス、ポール・マッカートニーのステージにも登場して一緒に「A DAY IN THE LIFE」を歌ったニール・ヤング…。それぞれのパフォーマンスに、熱狂はもちろんしたけれど、実は最後まで理性は失われなかった。

 なぜなら「次に彼らが何をするのか」に注目し続けていたからだ。語感を研ぎ澄ませ、彼らの一挙手一投足に着目し、その意味をかみ締める--。そのサインを見落とすわけにはいかない。

ディランの言葉をかみ締める

 今月13日にノーベル文学賞を受賞したディランに至っては、メロディーに乗ったその歌詞を聞き漏らすまいと、観客は彼が発する言葉をかみ締めながら、静かに聴き入るのだ。「雨の日の女」「廃墟の街」「くよくよするなよ」……。しかも、この日はファンも驚く、往年の名曲も披露したわけだから。

 クラブ音楽やオルタナティブロックのように、音の渦と一体となって我を忘れた熱狂は、ここにはそぐわない。実際、そんな観客はほとんどいなかった。

1/3ページ

最終更新:10/18(火) 7:00

withnews

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

失うことで不完全さの中に美を見出した芸術家
画家のアリッサ・モンクスは、未知のもの、予想しえないもの、そして酷いものにでさえ、美とインスピレーションを見出します。彼女は詩的で個人的な語りで、自身が芸術家として、そして人間として成長する中で、人生、絵の具、キャンバスがどう関わりあってきたかを描きます。 [new]