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吉田鋼太郎“遺言”で後継者!蜷川シェイクスピア継ぐ

デイリースポーツ 10/16(日) 6:00配信

 俳優で演出家の吉田鋼太郎(57)が15日、都内で会見し、今年5月に80歳で死去した演出家の蜷川幸雄さんが務めていた「彩の国シェイクスピア・シリーズ」の2代目芸術監督に就任したことを発表した。蜷川さんの、病床からの“遺言”によって後継者となった吉田は、蜷川さんを「父のような存在」とし、全身全霊で“遺産”を引き継ぐことを誓った。

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 父と慕った大恩人の思いを、真正面から受け止めた。くしくも、蜷川氏が生きていれば81回目の誕生日を迎えていた日に大役を任じられた吉田は「この席に跡継ぎという形で座らせていただきますと、逆に蜷川さんがいないという喪失感を改めて強く感じます」と神妙な表情で話した。

 “演技の鬼”が全幅の信頼を置いた数少ない存在だった吉田も、初めて蜷川氏の作品に挑んだ際は、稽古場で叱責されて逃亡した。「二度と蜷川さんには会わないと思っていた」。それでも、蜷川氏のお眼鏡にはかなっていた。ある舞台稽古の際に「何やってもいいから。好きにやっていいから。僕は見てるから」と言われたことを明かし、「その時から、何かが通じ合ったような気がする」と振り返った。

 その後も信頼関係は続き、10年ほど前には小栗旬(33)、成宮寛貴(34)ら若手俳優の演技指導係を命じられた。そして蜷川さんは、亡くなる1カ月ほど前の今年4月、病床で関係者に「鋼太郎が、役者の面倒を見てくれるのを含めて、残りをやってくれたら安心できるんだが…」と話し、吉田を自身の後継者に指名したという。

 後継指名を受けた理由として、吉田は「気が合うんですよ」と冗談めかしてニヤリ。続けて「晩年は、他人の前で褒めてくれるようになった。師匠でもあるし、それ以上の…、父だと思っていましたので、それが伝わっていたのかもしれません」と述懐した。

 世界にその名をとどろかせた蜷川氏の看板を、若くして背負うことになった吉田は「唯一無二、蜷川さんにしかできないシェイクスピアを受け継がなきゃいけない」ときっぱり。「蜷川さんの血が、僕の中にも流れている気がしますし、受け継いだ血と僕に流れている血を両方を融合させて演出していくことができれば」と、偉大な“父”への恩返しを誓っていた。

最終更新:10/16(日) 6:51

デイリースポーツ

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