ここから本文です

パトレイバーREBOOTではイングラムの細部も表現、出渕裕「昔なら刺される」

コミックナタリー 10/16(日) 11:50配信

去る10月15日、スタジオカラーとドワンゴによる短編映像シリーズ企画「劇場上映 ゴーゴー日本アニメ(ーター)見本市」の上映が1週間限定でスタート。同日、そのエクストラ作品であるアニメ「機動警察パトレイバーREBOOT」の公開を記念したトークイベントが催された。コミックナタリーではその模様をレポートする。

【この記事の関連画像をもっと見る】

イベントには同作の脚本・監督ほかを務めた吉浦康裕と、メカニカルデザインと監修を担当した出渕裕が登壇。作品の上映後、喝采の中迎えられた吉浦は開口一番「ひたすらどうなることやらと思っていましたが、拍手をいただいて本当にホッとしております」と安堵の言葉を述べ、「作っている最中は変なスイッチが入っていて、楽しくて仕方がなかったんですが、第1報が発表されてから今日の午前中までは、ひたすら判決を言い渡される囚人の気分でしたね」とプレッシャーについて話していた。

これまでのシリーズと異なり、レイバーがCGで描かれている本作。登場するイングラムのデザインには、出渕によるリファインが施されている。出渕は「昔の『パトレイバー』はロボットものの延長線でやっていたので、マッシブなところとかを強調していたんですね。また以前だったらアニメーターに殺されちゃうような細かいところも、CGだとデザインできるので」と明かす。リボルバーカノンのハッチの裏側や、パトランプの中の反射板など、実際の設定画をスクリーンに映し出しながら「これをデザインして普通に作画しろって言ったら、僕は後ろから刺されますね」と苦笑する出渕。

またキャラクターの原案をゆうきまさみに依頼した際には、実際に吉浦がゆうきの仕事場に足を運び、その場で描いてもらったという。出渕が「ゆうきさんも連載をやってますから、『やるよ』って言っても上がってこないんですよ。だから仕事場に行って話しながらやれば、意外とその場で描いてもらえるから、そうしなって(制作チームに)言いました」と裏話を明かすと、吉浦は描いてもらったときのことについて「僕もゆうきさんの絵が最初から頭にあるものですから、『あーいいですね! 最高です!』っていう感じでした」と回想する。

シリーズの今後の展開について問われると、出渕は「具体的に何か動いているわけではないですね」と言いつつも、2018年に「パトレイバー」OVA第1作から30周年を迎えることに触れ、吉浦を見ながら「そのときはよろしくお願いします」と笑いながら念押し。また「今回本当によかったことは、昔の『パトレイバー』を好きだった人にバトンを渡せたというか、作ってもらえたこと。リメイクやリブートって、本当に好きな人がやるべきなので」と出渕が持論を語ると、吉浦は「スタッフもほぼ全員、僕と同じ世代。作画も美術もCGも、『パトレイバー』が好きで好きでたまらない人が全力で作ったので、もし『REBOOT』がよかったと思ってくれたら、ぜひスタッフロールの名前にも注目してほしいですね」と観客に新たな見どころを話していた。

最後にメッセージを求められた2人。出渕は「本当にいい再起動(リブート)ができたと思うので、これから、当時『パトレイバー』を好きだった人たちと一緒にやっていければいいなと思っています。あと、劇場で観ると迫力が全然違うので、ぜひ足を運んでほしい」と、今般の劇場上映についてもリコメンド。吉浦は「『パトレイバー』好きな人間として本当に夢のような機会に恵まれ、今後の自分のためにもなる作品を作らせてもらえたと思っています。そして『パトレイバー』を観たことがない若い人にもファンになってもらって、シリーズが再スタートすればいいなと思っておりますので、皆さんよろしくお願いいたします」とアピールし、イベントは幕を閉じた。

「劇場上映 ゴーゴー日本アニメ(ーター)見本市」は、東京・新宿バルト9、大阪・梅田ブルク7にて10月21日までの1週間限定で上映。「機動警察パトレイバーREBOOT」のほか、安野モヨコ原作のアニメ「オチビサン」「鼻下長紳士回顧録」、ウエダハジメが原案と脚本を手がけた「I can Friday by day!」、山下いくと監督による「偶像戦域」、上條淳士がキャラクター原案を担当した「ENDLESS NIGHT」などの全13作が併せて公開される。

「機動警察パトレイバーREBOOT」
原作:HEADGEAR
監督・絵コンテ・演出・撮影監督・編集:吉浦康裕
脚本:伊藤和典・吉浦康裕
キャラクター原案:ゆうきまさみ
アニメーションキャラクターデザイン・作画監督:浅野直之
メカニカルデザイン:出渕裕
CGI作画監督:松井祐亮
CGI 監督:小林学
色彩設計・色指定・検査:中内照美
美術監督:金子雄司
音楽:川井憲次
音響監督:山田陽(サウンドチーム・ドンファン)
監修:出渕裕
企画・エグゼクティブプロデューサー:庵野秀明
アニメーション制作:スタジオカラー

「劇場上映 ゴーゴー日本アニメ(ーター)見本市」
期間:2016年10月15日(土)~21日(金)※1週間の期間限定
上映館:新宿バルト9、梅田ブルク7
料金:2000円

上映作品タイトル
13話「Kanon」(oはウムラウト記号付きが正式表記)
14話「SEX and VIOLENCE with MACHSPEED」
15話「おばけちゃん」
18話「オチビサン」
19話「I can Friday by day!」
21話「偶像戦域」
23話「鼻下長紳士回顧録」
24話「神速のRouge」
28話「ENDLESS NIGHT」
32話「新世紀いんぱくつ。」
34話「旅のロボから」
35話「カセットガール」
EXTRA「機動警察パトレイバーREBOOT」※新作

(c)HEADGEAR/バンダイビジュアル・カラー

最終更新:10/16(日) 11:50

コミックナタリー

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

失うことで不完全さの中に美を見出した芸術家
画家のアリッサ・モンクスは、未知のもの、予想しえないもの、そして酷いものにでさえ、美とインスピレーションを見出します。彼女は詩的で個人的な語りで、自身が芸術家として、そして人間として成長する中で、人生、絵の具、キャンバスがどう関わりあってきたかを描きます。 [new]