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松森彩夏、22歳の初優勝 号泣の先にあった進化と忍耐

ゴルフ情報ALBA.Net 10/16(日) 19:00配信

<富士通レディース 最終日◇16日◇東急セブンハンドレッドクラブ 西コース(6,635ヤード・パー72)>

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短いウィニングパットを流し込むと自然と熱いものがこみ上げた。あの日流した悔し涙は、歓喜の涙に変わった。2015年からツアーにフル参戦し何度も優勝争いを演じながらも初優勝に届かなかった松森彩夏がツアー初優勝を飾った。

1打差を追って最終組から出た最終日は、3番で約10メートルを放り込むバーディで先手をとった。好調のパッティングを武器に5番、6番と立て続けにミドルパットを決めて単独首位に浮上。10番バーディのあと11番ボギーで一歩後退するも、「ボギーを打った後のバウンスバックは意識していた。あのホールがキーになった」と12番で2.5メートルを決めてバーディ。ボギーとした笠に2打差をつけて最後までリードを守り切った。

母の亜規子さんが「私が運転していた車で号泣していた」と振り返るのが、2015年の「フジサンケイレディスクラシック」の帰り道。首位に立って終盤を迎えながら、終盤にスコアを落とし同期の藤田光里に優勝をさらわれた一戦は、松森の名前を世に知らしめた以上に悔しい思い出として残り続けていた。

それ以降、松森の中で明確にゴルフに対する取り組みが変わった。ツアー転戦で体重が減って体力が落ちることもあったが、今季からはトレーナーと契約し体のコンディショニングにも気をつかうようになった。コースの中では横峯さくらのキャディを務めたジョン・ベネット氏と年間数試合タッグを組むことも、自分をさらに成長させる先行投資。ゴルフのジャッジだけでなく、将来の海外参戦を目指す22歳にとっては英語の先生としても頼りにする存在だ。

「今日も“patient”ってずっと言われてました。今日はその言葉だけ(笑)」。昨年の敗戦でも終盤にパッティングのミスからスコアを落としていた。それ以降増やしたショートゲームの練習量。14番では3メートルのパーパットをねじ込んで力強くガッツポーズを作った。最終的には4打差がついたものの、最終ホールまで1打を争うしびれる展開で発揮した“忍耐強さ(patient)”。勝負所でスコアを崩した去年までの姿はなかった。

賞金ランキングは16位に浮上して、一つの目標としていた日米共催の「TOTOジャパンクラシック」の出場権も手にした。強い海外志向を持つ22歳は「良い選手がいっぱい来るし、自分の力を試すことができるので楽しみ」と開幕を心待ちにした。優勝すれば米ツアーのシードも手に入るだけに何よりも気合いの入る一戦。海を渡ってもこの日のpatientが生きてくるはずだ。


(撮影:上山敬太)<ゴルフ情報ALBA.Net>

最終更新:10/16(日) 19:00

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