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21日から技能五輪山形大会 燃える地元・山形の中小、大手常勝に風穴なるか

日刊工業新聞電子版 10/16(日) 8:00配信

本番直前、選手ら猛特訓

 2016年の技能五輪全国大会が21日から4日間の日程で山形県内で開催される。競技職種は41種目で、全国から約1300人の選手が参加。このうち山形県からは28職種113人が出場する。花形とされる機械系や電子技術系競技は例年、大手メーカーの選手が優勝する中で、開催県・山形の選手は“風穴”を開けるため追い込みに熱が入っている。

 「手が届けばうれしい。壁は高いが入賞に向けて本人も頑張っている。良いところまできている」。洗浄機メーカーの管製作所(山形県天童市)の管信良志社長は、社員の活躍に期待を寄せる。同社は昨年に続き、フライス盤競技に1人が出場する。

 出場選手の斎藤大嗣さんは13年に入社以来、技能五輪を目指し日々励んできた。4月には技能五輪専門の指導者と契約を結び、これまで月に1週間程度の特訓を重ねてきた。10月は直前まで10日間の集中特訓で本番に挑む。管社長は「(本人も)山形大会が集大成になる。中小企業の意気込みを見てもらいたい」と本気で“入賞”を意識する。

技能五輪に照準

 金属加工を基盤とするグローバルマシーン(同庄内町)は、今回初めて旋盤競技に選手1人が参加する。激しい予選を突破し、相馬佑紀さんが本番への切符を手にした。山形県からは唯一の出場だ。菅原勝安社長は「大手メーカーの選手がひしめく中で、まずは課題をしっかり仕上げてほしい」と、チャレンジ精神で挑んでほしいと力を込める。

 昨年は予選突破を果たせなかったが、今回は本番の競技で使う旋盤の導入をはじめ、人的ネットワーク活用による練習強化など、入念な準備を重ねてきた。相馬さんは「しっかりと本番を迎えたい」と気負いはない。技能五輪を踏まえ、菅原社長は「東北でも有数の技能者集団になれるように頑張りたい」と先を見つめている。

県外で特訓

 工作機械メーカーのミクロン精密は、2人一組で取り組むメカトロニクス競技に2チーム(4人)が出場する。会社として昨年1チームが初めて出場。地元開催であり、活動を今後も継続、拡大していくことから出場チーム数を増やした。昨年は全体の真ん中ぐらいの順位だったが「今回はそれ以上を目指す」と吉野靖取締役生産本部長は意気込む。

 今年は、ほぼ技能五輪専門に練習を重ねてきた。メカトロニクスに出場する大手メーカーとの交流会に参加するなど、県外での特訓にも励んできた。最近ではメンタル面を鍛えるため、本社工場の生産現場に練習場所をつくり、ざわついた雰囲気での追い込みに取り組んでいる。

 ミクロン精密は技能五輪への出場により、作業の効率化の考え方を現場に浸透させる人材育成に今後も力を入れていく考えだ。

最終更新:10/16(日) 8:00

日刊工業新聞電子版