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<南風原10・10空襲>白煙目撃の新垣さん「歴史忘れるな」

沖縄タイムス 10/16(日) 14:00配信

 「10・10空襲で集落は焼け野原になった。地域にとって忘れてはいけない歴史だ」。地元・与那覇区の被害を収めた写真を見た元町議会議長の新垣善清さん(82)は、とつとつと当時の様子を語った。

 南風原国民学校の児童だった新垣さんは10・10空襲の日の朝、与那原から那覇方面へと向かう航空機を見た。日本軍機と思っていたら米軍機で、空襲警報が鳴ったため自宅近くの防空壕へ避難した。

 午後になり、中に入ってきた男性が「与那覇が燃えている」と大声を上げた。外に出ると白っぽい煙があちこちからあがり、ブタやヤギ、軍の食糧であるコメ、そして家屋の焼けた異臭が漂っていた。

 現在の公民館を中心にあった82軒の内、72軒が焼失。やけどした者は出たが、幸い死者はなかった。爆風や飛散物が直接入らないよう、土でつくった「ヒンプン」を入り口につくるなど同区の壕は整備されていた。それが戦死者の出なかった背景にあるとみられる。

 新垣さんは「区民は写真を見てほしい。いま、戦前への道を歩もうとする動きがある。歴史を学ばないと、沖縄の前途が暗いものにならないか」と話す。同区は、写真を公民館に掲示する予定だ。

最終更新:10/16(日) 14:00

沖縄タイムス