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故郷をつなぐ、宮古島の方言「みゃーくふつ」番組 本島・石垣でも放送

沖縄タイムス 10/16(日) 17:30配信

 宮古テレビが制作する番組「なりとぅゆん みゃーく方言大会」が、石垣と沖縄の各ケーブルテレビ局で放送され好評だ。同大会は宮古島市文化協会主催で、ことしで23回目を迎える人気の催し。宮古島を出て各地に移り住んだ第1世代には郷愁を、次世代にはアイデンティティーを感じさせる番組となっている。テレビが伝えるしまくとぅばが出身者と故郷をつなぐ。(編集委員・謝花直美)

 宮古島市文化協会が毎年6月に開催する大会。各地域の出演者がみゃーくふつの豊かな表現とユーモラスな話しぶりで人気を博す。宮古テレビが録画し、2時間番組として地元で放送してきた。4年ほど前から沖縄ケーブルネットワーク(OCN)、石垣ケーブルテレビ(ICT)が同番組を放送する。

 宮古テレビ制作部の平良幸雄さんは「宮古で放送したものをそのまま提供している」という。宮古を出て各地に移り住んだ人々のためだ。

 平良さんは「数年前、大会で優勝したのは石垣在住の宮古の人。石垣には1960年代に『パイン景気』で移った出身者が多く2千人ぐらいいるといわれる」と説明する。

 OCN放送部の島袋宗昭課長は「宮古大会が、人気があると知って放送したかった。字幕が付き、こちらでも放送できるようになった」と話す。

 ICT報道部の和田学さんは「番組放映後はDVDが欲しいなど反応があり、宮古テレビを紹介している」と話す。

 沖縄本島には約8万人の宮古出身者がいるとされる。下地島出身で沖縄宮古島郷友連合会の古波蔵和夫会長(77)は「宮古の水と空気を吸った人間は、宮古のことを忘れない意識がある。さまざま集会で、言葉を忘れるな、アララガマ精神を忘れるなと呼び掛けている」と話す。

 毎年春の芸能祭では、前年の「方言大会」優勝者を招く。OCNで見た発表を、生で見るのを皆楽しみにしている。「これが一番の人気プログラムです」と話す。

 1950年代、石垣には琉球政府の開拓移民として多くの宮古出身者が渡った。旧平良市出身で、在八重山宮古郷友会の松原英夫会長(68)は「石垣島北西部の吉原地区などを第1世代が開墾した。先輩方は80代となり、みゃーくふつを懐かしみ、とても大切にしている」。

 第3世代の40~50代が話せなくなっており、ICTの放送で古里の言葉に触れられることを喜ぶ。沖縄本島と同じく、芸能の夕べには「方言大会」優勝者を招く。「このプログラムが目玉の一つ」。テレビの力を生かし郷友の絆を紡ぐ。

最終更新:10/16(日) 17:30

沖縄タイムス

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