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唐津くんち「七宝丸」 30年ぶり総塗り替え 重厚さ 色合い原点回帰

佐賀新聞 10/17(月) 10:53配信

 唐津くんちの14番曳山(やま)「七宝丸」(江川町)が修復総塗り替えを終え、佐賀県唐津市中心部を16日、お披露目巡行した。塗り替えは30年ぶり。1876(明治9)年の製作当初に戻すことに主眼を置き、全体的に以前よりも落ち着いた重みのある色合いに仕上がった。

 4回目の塗り替えで、今回は製作年に描かれた絵や古い写真を参考にした。調査で船尾の宝巾着には製作当初とも考えられる松竹梅の螺鈿(らでん)細工も新たに見つかり、再現。修復に使用する蕨糊(わらびのり)の一部は曳き子らが原料のワラビを山で採取するなど工程にもこだわった。

 JR唐津駅前のふるさと会館アルピノであった完成を祝う式典には、13町の幹部や修復関係者ら140人が参加。江川町の吉村勝朗取締(55)は「ほぼ復元している。無理を言いましたが、みんなの手がかかった気持ちのこもった曳山です」と謝辞を述べた。

 国宝などの文化財修理で数々の実績を持つ小西美術工藝社(東京)が初めて曳山を手掛けた。デービッド・アトキンソン社長(51)も取材に「100%日本産の漆を使うのは、あとは日光東照宮ぐらい。本物の修理ができた」と胸を張り、「町の人の情熱が半端でなく、受けた情熱にこちらも情熱的にお返しした」と振り返った。

最終更新:10/17(月) 10:53

佐賀新聞