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いまさら聞けないAPIのイロハ

ZUU online 10/18(火) 9:10配信

Facebookを開いている時に、ウォールに埋め込まれた外部の動画配信を視聴できる。Webサイト上で住所とともに、Google Mapsを活用して地図を表示させる。異なるアプリケーションを連携させる例はほかにも数多く見つけられるが、アプリ同士の連携を実現しているのがいわゆる「API」だ。

FinTechでは、機能の異なるアプリを連携できることから、このAPIが普及を強力に後押しするのではないかとみられている。ただ、APIが実際にはどのような場面で使われているのかは、意外と知られていない。そこでAPIの基本をおさらいし、その活用可能性を探ってみたい。

■APIは機能の「アウトソーシング」

APIとは「Application Programming Interface」の頭文字をとったもので、あるアプリケーションから違うアプリケーションへプログラムやデータを橋渡しさせるための決まりごとだ。アプリ間のインタフェースの役割を果たして、そのアプリが本来は備えていない機能を、外部サービスを使って補うための仕組みだともいえる。

例えば、ポケモンGOを立ち上げると地図の中を歩く画面が表示される。が、ポケモンGOそのものが地図機能を備えているわけではなく、Google Maps APIを使って実現している機能だ。開発元のNianticもこのAPIを活用することで、自前で地図表示機能を開発する必要もなく、他の機能開発に注力できたということだろう。

より簡単に言えば、APIはいわばアプリケーションの機能アウトソーシングだといえる。

■多くの大手IT企業がAPI機能を提供

さらに具体例を見てみよう。Facebookをはじめとした大手IT企業はさまざまなAPI機能を提供しており、例えばGoogleは提供するAPIの一覧をライブラリとして公開している。Google MapsやYouTubeの地図や動画をWebサイト上に埋め込んで表示する機能をはじめ、Googleカレンダーに予定を書き込むAPI、GmailにアクセスするAPIが代表的な例だろう。

またFacebookには「Graph API」という機能があり、同機能を使えばFacebookの利用者やページに代わって、新しい投稿の公開や写真や動画のアップロードなどが可能である。またWebサイトやスマートフォンサイトに、特定のFacebookページを表示するといった機能のAPIもある。

ほかにもAPIを活用してサイトやアプリを組み合わせている例もある。その一つがNewsPicksである。NewsPicksのサイトは記事だけではなく、ホリエモンを始めとする著名人のコメントで構成されており、投稿したコメントをFacebookやtwitterにも同時に投稿できる。こうした連携機能もいわゆる「API」を介してデータをやり取り位しているものだ。

ほかにも、多くの大手IT企業やニュースサイトがAPIを活用しており、自社サイトの機能の強化を図っている。

■FinTech普及のカギも握るAPI

APIは、 GoogleやFacebookといった世界的な大手IT企業が使っているだけでなく、日本語のニュースサービスでも活用していることを紹介してきたが、今後、FinTechでも大きな存在感を示しそうだ。

もう少し解説すれば、家計簿アプリの一つはAPIを活用して、銀行の口座情報を自動で取得したり、APIを活用することで外部企業の家計管理アプリに機能を提供したりすることもできるようになっているの。

例えば、スマホやタブレットを使った決済機能を提供する「Square」も、APIを活用して外部サービスとの連携を積極的に進めている。アパレル・雑貨仕入サイト大手「SuperDelibery」と連携しているほか、中小企業向けのクラウド会計ソフトとAPIを使ってデータ連携を行っている。

具体的には「Square」と「SuperDelibery」の間では、「SuperDelibery」が持つ在庫データを「Square」レジと連動させることが可能になるとともに、「Square」が持つ分析機能を使って、在庫データの分析ができる。モバイル決済機能と在庫管理を組み合わせた使い方も、APIによって実現されているものだ。

FinTechの利便性の向上にAPIは欠かせないと言えるが、その普及にも大きくかかわるとされている。中でも日本での普及を加速するには、銀行が残高照会や入金明細をはじめとするサービスのAPIを公開するかが鍵だともされている。

すでに一部の銀行でAPIを活用して、メッセージアプリのLINEを使って残高照会を行うサービスが始まっている。また、APIを2016年4月から公開し、外部事業者による活用を認めた銀行も出てきている。こうしたAPI公開の動きが他の銀行にも波及するかが、今後のFinTech普及の鍵の一つになるだろう。(提供:Innovation Hub)

最終更新:10/18(火) 9:10

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