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香川真司を復活させるかもしれない ドルトムントに息づく“ペップ・グアルディオラの遺産”

AbemaTIMES 10/18(火) 12:00配信

ペップ・グアルディオラが去って、早3ヶ月が経った。バルセロナからやってきたスキンヘッドの異才がバイエルン・ミュンヘンを率いた鮮烈な時代は、もはや遠い昔のようである。

斬新な戦術と大胆な選手起用で、圧倒的なボール支配率とパス成功数を記録すると、就任1年目でブンデスリーガを史上最速で優勝。サイドバックを中盤の攻防に参加させ、フィリップ・ラームをボランチで起用したことは記憶に新しい。
結局在任中にチャンピオンスリーグを制覇することはできなかったが、最後にバイエルンをブンデスリーガ史上初の4連覇に導いて、スキンヘッドの異能はマンチェスターへと旅立つ。ペップのサッカーはドイツ代表監督ヨアヒム・レーブを始め、多くの指導者を魅了した。

もっともドイツで、ペップは誰彼構わず好かれていた訳ではない。クラブOBのローター・マテウス氏はまるで理解を示そうとしなかった。ペップがバイエルンを去った後では、今度はフランク・リベリーが反旗を翻している。数名の選手たちは、新任監督のアンチェロッティの方が馴染みやすいようだ。
しかし当のアンチェロッティは、ペップのバイエルンを解体しなかった。最終ラインからの丁寧なビルドアップやボールロスト時の守備など、前監督が築いたもので活かせるものはそのまま活かそうとした。ペップが残した遺産を元に、バイエルンは新しいスタートを切っている。

そして今、“ペップの遺産”が最も息づいているのは、バイエルンとドイツ国内を二分するライバルのボルシア・ドルトムントだ。
香川真司も所属するドルトムントの監督トーマス・トゥヘルが、ペップを崇拝していることは、ドイツでも有名な話だ。7月の中国ツアーでも、マンチェスター・シティと対戦した試合の後で、トゥヘルはペップと20分以上に渡って議論を交わしたのだという。戦術、ゲーゲンプレッシング、カウンターサッカーなど、内容は多岐に渡った。また両者は今でも、不定期ではあるがSMSでやり取りをしているのだそうだ。

14日のヘルタ・ベルリン戦では、ペップの影響がピッチ上にいくつか現れている。ソクラティスが負傷離脱したCBには、ミケル・メリーノを今季初先発。マルク・バルトラが起用可能だったにもかかわらず、大胆な選手起用を行った。
また後半の途中からは、サイドアタッカーのウスマネ・デンベレを左のインサイドハーフに起用。それはまるで昨季ペップが、同じくサイドを主戦場とするドグラス・コスタを同ポジションに配置したようである。
同時に香川を“右の”インサイドハーフに起用したことも、斬新な戦術であるとは言い過ぎか。トゥヘルの元で香川は主に左のインサイドハーフで起用されてきた。しかし右で起用されたことで、同ポジションから逆サイドへの深いサイドチェンジが行われるなど、戦術の幅がわずかではあるが増している。
ドルトムントに息づくペップの遺産は、不調にあえぐ日本代表MFの調子を取り戻すことにも繋がるかもしれない。(文・大友壮一郎)

最終更新:10/18(火) 12:00

AbemaTIMES

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