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TPP 月内の衆院通過狙う 政府・与党 強行採決を警戒 野党

日本農業新聞 10/18(火) 7:00配信

 環太平洋連携協定(TPP)承認案と関連法案の国会審議は、17日の衆院TPP特別委員会に安倍晋三首相と関係閣僚が出席して、早くもヤマ場を迎えた。安倍首相は同日も今国会での成立に強い意欲を表明し、審議時間が大きな焦点になってきた。参院の議決がなくても会期内に承認案が自然承認されるよう、月内の衆院通過を政府・与党が狙っているからだ。野党は強行採決を警戒し、売買同時入札(SBS)米の不透明な取引問題を含めて徹底審議を求める。今週の攻防が重大局面になりそうだ。

 与党は、24日に地方公聴会を開くよう提案するなど、衆院通過に向けた日程を詰めている。14日の審議入りも与党ペースで決まり、こうした日程戦術に野党は焦りを強めている。与党が衆院通過までに必要な審議時間を40時間と見込み、先の通常国会での23時間を加算しようとしていることにも野党は反発し、折り合っていない。

 与党内から上がる月内衆院通過の声に、民進党の今井雅人氏は同日の委員会で「(日程の)目安があってはいけない。国民理解が得られるところまでやるということが目安だ」と、強行採決にくぎを刺した。安倍首相は「(自民党が)結党以来、強行採決をしようと考えたことはない」とする一方、「議論が熟してきた段階においては採決いただきたい」と述べ、採決するかどうかは国会の判断だとした。

 民進党の篠原孝氏は、マスコミの世論調査でTPP賛成の割合が徐々に減っていることを取り上げ、「漠然とした不安が広がり続けている」と指摘。国民に対する政府の説明不足を批判し、採決を急ぐべきでないとした。安倍首相は「熟議で採決してもらいたい」との答弁に終始した。

 TPPの新たな争点に浮上したSBS米問題で、政府は同日の委員会でも国産価格への影響を否定したが、踏み込んだ説明はなかった。農業者の不信は依然払拭(ふっしょく)されていない。

 16日の新潟県知事選では、野党推薦の米山隆一氏が原子力発電所再稼働とTPPへの慎重姿勢を公約に掲げて当選。7月の参院選で野党候補が東北・甲信越で勝利したのに続き農村部でTPPへの不安が広がっており、政府・与党には丁寧な対応が求められている。

日本農業新聞

最終更新:10/18(火) 7:00

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