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巨人に入団も1年で引退 元プロ選手が始めた再就職支援、その思いとは

Full-Count 10/18(火) 9:14配信

引退選手の再就職をサポートする元巨人の川口寛人さん

 22日に日本シリーズの開幕を控える中、今年も各球団から続々と戦力外選手が発表されている。所属チームを構想外となり、新天地を模索する者、そのまま現役を終える者などその決断は様々だが、セカンドキャリアに踏み出す選手が新たな環境に苦しむケースも少なくない。そんな選手たちの再就職をサポートしている元プロ野球選手がいる。2011年にプロ入りしながら1年で引退した川口寛人さん(31)だ。

各球団ここまで発表の2016年引退、戦力外、補強、移籍一覧

 現役時代、内野手としてプレーした川口さんは山梨学院大を卒業後、クラブチーム西多摩倶楽部を経て2010年のドラフトで巨人から育成7位で指名された。しかし支配下登録にたどり着けずにわずか1年で戦力外に。そのまま現役を退き、現在は不動産会社「日本リアライズ」のPSS(プロフェッショナル・セカンドキャリア・サポート)事業部に所属し、元プロ野球選手のセカンドキャリアをサポートしている。

 プロ野球選手は個人事業主のため、住宅を購入する際にローンを組みにくい。「引退後に正社員として企業に就職し、ローンを組んで家を買うという人生設計を手助けしたい」という同社社長の考えが、不動産会社で元選手のセカンドキャリアをサポートするきっかけとなったという。

 川口さんはトライアウトの会場に出向き、なるべく多くの選手に会うようにしている。「野球を諦められない選手が圧倒的に多いので『まずは球団から声がかかるように頑張って下さい』と言いますが、我々の存在もアピールします」。

就職先が決まっても1年以内に離職するケースも

 毎年15人ほどがPSSを通じて再就職活動をするが、実際に決まるのは3人ほど。元選手は「体力と精神力はあるだろう」と思われているために企業からは引く手あまただが、入社してもほとんどが1年以内に辞めてしまうのが実情のようだ。

「ある程度の年齢になっているのに会社で働くのが初めてで、会社や社会に溶け込めない、自分の考えもうまく伝えらないという理由で辞めてしまうケースが多い。そのため、入社後も週に2~3回ほど会って話をし、続けられるようにフォローしています」

 NPBの調査によると、12球団でプレーの場を失った選手の約7割が球団職員として働いたり、独立リーグでプレーを続けるなど、野球関係の仕事に就いているという。川口さんはこの数を減らしていきたいと話す。

「バッティングピッチャーを務めていてチームが優勝しても、年俸は上がりません。しかし、会社で成果を出せば、収入は上がります。球団の裏方の仕事はほとんどが1年契約。来年あるかもわからない不安定な状態を選び、年齢が上がってから企業に再就職するより、若いうちの方がいいと思います」

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最終更新:10/18(火) 12:27

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