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3ピースピアノバンドからWEAVERへ、転機を経て辿り着いたサウンド/インタビュー

MusicVoice 10/18(火) 12:20配信

 「3ピースピアノロックバンド」から「WEAVER」へ。アルバム『Night Rainbow』を転機としてサウンドを飛躍的に進化させたWEAVERが、両A面シングル「S.O.S. / Wake me up」を10月19日にリリースする。「S.O.S.」はアニメ『うどんの国の金色毛鞠』OPテーマである。「3ピースピアノロックバンド」というこれまでのバンドの印象から、エレクトロサウンドと80’sテイストを現代サウンドへ仕上げ、バンドの音楽性の進化が一つの結晶となったのがニューシングル「S.O.S.」と言える。今回は、全国ツアーでのライブパフォーマンスを経て「アルバムの曲を成長させた」と語るメンバーはどのようにして今作の「WEAVERサウンド」を構築していったのか、その詳細に迫った。

エレクトロサウンドと80’sテイストが“今の音”で盛り込まれた新作

――以前、ダンスミュージックや80’sテイストといったサウンドを取り入れていきたいとお話されていましたが、それが今回のニューシングル「S.O.S.」に?

杉本雄治 そうですね。以前、お話した時からそうでしたが、クラブミュージックやダンスミュージックに興味を持ち始めていまして。EDMが世界的に流行ったり、海外ではR&Bをバンドでやっていたりする事が今の時代ではたくさんあるのですが、日本の音楽シーンを見た場合に、そういった音楽をバンドでちゃんとやっているアーティストは少ないなという印象だったんです。WEAVERはバンド構成にギタリストが居ないんですけど、逆に、シンセを上手く使えるバンドだと思っていたんです。そこで今の日本の音楽シーンですごく新鮮な音楽を鳴らせるんじゃないかなという部分で興味を持ち始めて、80’sの音楽やクラブミュージックを聴いていました。

――今まで「3ピースピアノロックバンド」という印象があったのですが、それが今回の楽曲で「WEAVER」というバンドサウンドになったと感じました。

杉本雄治 もちろん、今もピアノを軸に考えている部分はあるのですが、やっぱり、WEAVERとしてもっと武器を増やしていきたい、引き出しを増やしていきたいという時にまず思いついたのが、「ギターではなくてシンセでもっと色々出来る事があるんじゃないか」という事だったんです。3人それぞれライブの中で色んな楽器をマルチにプレイ出来るようになっていたので、そうした中でシンセサウンドに惹かれていった事は自然の流れだったのではないかと思います。そこが今のWEAVERの一つの形になればいいなと思ってやっています。

――ライブでベースを弾きながら鍵盤を演奏したりと、これまでにはなかったマルチなプレイが見られました。

奥野翔太 ピアノが動けない、ドラムが動けない、メンバーの中で動ける人が少ない、となった時にボーカルが動けるというのはバンドとして大きなアドバンテージなので、その間に僕がシンセを弾いたりします。3人の中でそれぞれの楽器に縛られないスタンスは大事だと思うんです。僕達の鳴らしたい音楽は、ピアノトリオの音が鳴らしたいからこういう形のバンドになった訳ではないんです。やっぱり、頭の中で鳴っている音など、色んな音楽のアイディアはあるけど妥協は出来ないし、「それをどうやって再現していこう」と試行錯誤していった中で、それがようやく形になったり、ライブでそれぞれが違う楽器を演奏したりと、自分達の音を再現できるようになって、それが僕たちのアイディンティティになりつつあると思うんです。

■ライブはあくまで3人で。「まだまだ3人で出来る事があるんじゃないか?」

――サポートミュージシャンを入れずに、あくまで3人でライブをやっていますね。

奥野翔太 「サポートを今回は入れてみようか?」という話はちょくちょく出たりしているんです。けれど、「まだまだ3人で出来る事があるんじゃないか」という事になりまして。それで今も3人で出来る事をとことん突き詰めよう、というのがバンドの方向になっています。

――「ピアノバンド」という括りのようなところからも抜けるような?

杉本雄治 その括りの中で良い事もたくさんありましたけど、やっぱり自分達の中から湧いてくる音だったり、ステージで見せたいものを考えた時に、それがちょっと後ろに引っ張られている部分もあったりしたので、デビューしてからその葛藤は凄くありました。あくまでも、中心には3人が居て、3人が鳴らしているという事に違和感が無いようにどう広げていくかという事を常に考えながらやっていたので、そこが今、ようやく良い方向に進めて幅を広げられている事が形に出来ているのではないかと思います。

――今回の両A面シングルは正にそういった感じの印象です。今作はメロディやサウンド、リズムや歌詞など、どの部分を起点として制作されたのでしょうか?

杉本雄治 「S.O.S.」も「Wake me up」もそうですが、この2曲はリズムから考える事が多かったです。もともと、J-POPや歌謡曲が凄く好きですし、そういう部分でいわゆるJ-POPやJ-ROCKっぽい8ビートになりがちだったので、そこをバンドとして崩したいなというのがあったんです。だからリズミックなシンセのリフだったり、そういう部分からドラムやベースの絡みというのを先に考えて作っていきました。

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最終更新:10/18(火) 12:20

MusicVoice