ここから本文です

強く意識した「楽しませたい」、堀込泰行 初ソロ作に込めた想い/インタビュー

MusicVoice 10/18(火) 15:00配信

 1996年に活動開始し、その独特な楽曲やサウンドで音楽シーンに衝撃を与えたバンド、キリンジ。兄・堀込高樹と弟・堀込泰行による兄弟デュオである。彼らは数々の名曲を生み出した後、2013年に泰行が脱退。その泰行は翌14年からソロ活動を開始した。そして、10月19日、堀込泰行名義としては初となるフルアルバム『One』を発売する。アメリカンポップスの懐かしさと今の新しい風が混在した魅力溢れる作品だ。制作まで実に約3年の空白があり、まさに満を持しての作品だ。今回は、このアルバムに込めた意図や、最近の音楽シーンについて考えていることなど、“堀込泰行”の考えを深く掘り下げるべく話を聞いた。

【写真】インタビューカット

作品としての広がりを意識した

――ソロとしての1stアルバムとなりますが、手応えは?

 やっぱり大変でしたね。1人になったので、当然曲も倍の数を書かなきゃいけないですし。なんせ、やる作業が多いですから。ただ今回はいつもキーボードをやってもらっている、伊藤隆博さんに管や弦のアレンジをお願いしました。彼に協力して貰いながら作ったので、まるまる1人で作るよりかは、作品としての広がりが持たせたものになったと思います。なかなか気に入ったものができて良かったなと。

――キリンジ脱退までは「馬の骨」名義でソロ活動もされていましたが、その時との変化はありますか?

 キリンジで僕が最後に関わったのは『Ten』というアルバム(2013年発売の10thアルバム)ですけど。結構、渋い内容ではありましたが、好きな作品でした。だけど、今回、アルバムを作るに当たっては、等身大的なものを引き続きやっていくというよりかは、もう少し広がりのあるものをやってみたいという気持ちがありました。サウンド的な部分で。なので管楽器を多く入れてみたりとか、シンセでストリングス系の音を多く使ってみたりして、広がりを持たせるということも考えました。

――タイトルの「One」はKIRINJIの「ネオ(NEO)」に対するものだったのでしょうか?

 そう思われるだろうなと思いつつ(笑)。単純に1枚目であることと、あとは1人になったということ。それから「One」そのものが、物や人などを指す意味でもありますし、そういう広い意味の解釈も含めたものになっています。

――個人的には今回のアルバムを聴いて、楽曲に「どこか懐かしい感じ」という印象を受けました。

 「新しい」と言っても、自分にとっての新しさは、「今までやらなかった感じの広がりを持たせたい」という意味だと思うんです。「凄く今のサウンドにしたい」というわけでもなかったし。ただ、そこからあまりにも離れて旧譜のリイシュー(編注・再発盤)みたいなCDになってしまうのは、つまらないと思っていたので。細かい部分になるのですが、ドラムの音とかはその辺をエンジニアが気にしていたみたいですね。

1/5ページ

最終更新:10/18(火) 15:00

MusicVoice