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いよいよ今週末公開! 新監督が語る『スター・トレック BEYOND』に込めた想い

ぴあ映画生活 10/19(水) 10:26配信

J.J.エイブラムスが製作を務め、人気作を新生させたシリーズの第3弾『スター・トレック BEYOND』が今週末から公開になる。前2作はエイブラムスがメガホンをとったが、本作では『ワイルド・スピード』シリーズを大成功に導いたジャスティン・リンが監督=キャプテンに就任した。幼少期から『スター・トレック』を愛し、台湾からアメリカに渡ってきた自身の人生と、シリーズの中心にあるメッセージを重ね合わせてきたというリン監督が本作にこめた想いとは?

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リン監督は台北で生まれ、アメリカに渡り、インディーズ映画の世界からスタートして『ワイルド・スピード』のような超大作を大ヒットさせる監督にまでのぼりつめた才人だ。しかし、彼の中で『スター・トレック』は幼少期から親しんできた特別なシリーズだけに、監督のオファーがあった時は「自分の中で“共に育ってきた”シリーズですので、自分の愛と、その愛にのめりこまない距離感の両方をもって、作品の核を大事にしながら新しいドラマを描きたかった」という。なぜなら、監督が考える『スター・トレック』の“使命”は「伝統を守りながら、新しいことにチャレンジすること」だからだ。「これは一見、矛盾しているように思えるかもしれませんが、これこそがシリーズのミッションステートメントです。だから、もし失敗するのであれば、過去の繰り返しではなく、新しいことをして失敗した方が良いと思いました。幸いなことに、私にはJ.J.や(脚本・出演の)サイモン・ペッグなど優秀な仲間がいましたからね」

本シリーズは、様々な星の生命体が共存している未来世界を舞台に、ジェームズ・T・カーク(クリス・パイン)をはじめとする仲間たちがエンタープライズ号に乗り込み、危機に立ち向かう姿を描いたSFシリーズで、新作では映画の冒頭でエンタープライズ号が何者かに襲われて大破し、仲間たちが見知らぬ惑星ではなればなれになってしまう絶体絶命の危機が訪れる。未来世界、様々な惑星とその文化、多様な背景を背負ったキャラクター……失敗すると観客に“複雑”と思われかねないシリーズだが、リン監督は前2作が達成した“親しみやすさ”に、ファンならではの“愛情”を加えていった。「脚本を書いたサイモンは、過去のシリーズのセリフを全部おぼえているぐらいのファンなんです(笑)。私は彼とは違った愛情を持っていて、みんなの違った種類の愛情をつき合わせて脚本をつくっていきました」

もちろん、劇中には手に汗握るアクションがたっぷりと描かれる。宇宙空間での壮大なバトルシーン、岩場が広がる未知の惑星でのアクロバティックな格闘とバイクシーンなど、『ワイルド・スピード』で腕をならしたリン監督のスピード感のある描写が次々に登場するが、監督は「それらはすべてキャラクターを描いたものだ」と力説する。「私はインディーズ出身で、自分のクレジットカードで資金を払って映画を作っているときから自分は“アクション監督”ではなく“ストーリーテラー”でいたいと思っています。ですから、実は『ワイルド・スピード』も同じ手法で撮影されていて、スタントチームには“自動車”がどう走って、どうぶつかるのか説明しますが、私の頭の中では“キャラクター”がどこで何をして、どんな気持ちでいるのかだけを考えているのです」。監督のこだわりは本作にも生きており、カークが、スポックが、ボーンズが、そしてスコッティが“それぞれのキャラクターを活かしたアクション”を見せる。

なぜ、監督はそこまで本作のキャラクターやドラマを愛しているのだろうか? 「このシリーズは究極的に言えば、人間の“不完全さ”を描いていますが、仲間たちが共に旅をする中で、背景の違いを乗り越えて共に強くなっていくところが好きなのです。そのことが私たちに希望をくれます。私は台湾からアメリカに移民としてやってきて、アメリカンドリームの世界を生きてきました。私は、何かを信じることで力がわいてくると思っていますから、もし希望を失ってしまったらそこでおしまいです。『スター・トレック』シリーズは、どんな逆境であっても、自分たちを信じることで希望は生まれるのだと私に教えてくれました」

フィルムメイカーの中には、スター・トレックの愛好家やマニアは多く存在するだろう。しかし、リン監督は自身の人生を大きく左右する大きな存在として『スター・トレック』を愛しており、新作映画には彼の深い愛情が随所に込められている。「こうして教えられ、共に育ったシリーズを自分で描くことができたのは、本当に光栄なことです」

『スター・トレック BEYOND』
10月21日(金) 全国公開

最終更新:10/19(水) 10:26

ぴあ映画生活

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