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『シン・ゴジラ』のアメリカの反応は?

シネマトゥデイ 10/19(水) 11:00配信

 大ヒット中の映画『シン・ゴジラ』の特別試写会が10月5日(現地時間)、ニューヨークのAMC25で開催され、試写後にアメリカ人の反応を聞いた。

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 東京湾アクアトンネルの崩落事故が発生し、首相官邸での緊急会議で内閣官房副長官・矢口(長谷川博己)は海中の謎の生物による事故の可能性を指摘する。その後、海上に出現した巨大不明生物が鎌倉に上陸し、街を破壊しながら突進したため、政府の緊急対策本部は自衛隊に防衛出動命令を下し“ゴジラ”と名付けられた巨大生物に立ち向かっていくというストーリー。

 NYFCO(ニューヨーク・オンライン映画批評家協会)に属する批評家ジェラルド・ライト氏は「(1954年製作の)オリジナル映画はクラシック作品で、決して複製できない完成された傑作。そして現代を描いた今作は、オリジナルに匹敵するほど楽しめた。僕はゴジラが叫ぶシーンを待ち焦がれていた。ゴジラの体内の原子炉状の器官から活動エネルギーを得たり、適応進化するのも面白いと思った。(ベトナム)戦争を体験した僕は、(第2次世界大戦中の)広島の原爆投下後の映像は神経質になった。多くの人が亡くなったからね。だから今作がオリジナルの作品だけでなく、戦争の歴史にも人々を回帰させることになるだろう」と語った。

 クール・マガジンのエンターテインメント記者ジョセフ・リード氏は「僕が驚かされたのは、日本政府を解体していく設定とアメリカを含めた海外との外交だった。それぞれの分野で物事が決断されていく中で、ある人は(昇進の)野望を持って行動していたり、ある人は単に問題解決のために動いていたりする。他国を通した外交での官僚政治なども目についた。それらは、すべて興味深いストーリー構成だ。(東日本大震災後の)福島の問題は、今でも続いている。もちろん、みんながこの世界に生きていて誰もが助け合うべきだが、今作を観ると、いつもアメリカが先頭に立って指示を下すのは良くないとも思えた」と明かした。

 映画『喰らう家』(日本劇場未公開)を手掛けたテッド・ゲイガン監督は「最初グロテスクなデザインのゴジラが進化していくのには驚いた。サウンドトラックやタイトルの文字が、オリジナルの『ゴジラ』と同様なのは、往年のファンを喜ばせるものだ。日本独自の力に焦点を当てながらも、海外諸国と団結して取り組むポジティブなメッセージも良かった」と振り返った。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

最終更新:10/19(水) 11:00

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