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USJで「呪い人形」トラブル

東スポWeb 10/19(水) 16:42配信

 大阪の人気テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」のお化け屋敷に陳列された日本人形の扱いが不適切だとして、日本人形協会がUSJに抗議文書を出したことが18日に分かった。さらに、アトラクション内に展示されている数百体の日本人形は神社で供養、おはらいずみのものが含まれていた。そんな供養ずみの人形を「呪い」だの「祟(たた)り」の人形に再利用したことも問題視されている。

 問題となっているお化け屋敷は、USJの期間限定ホラーアトラクション「祟(TATARI)~生き人形の呪い~」(9月10日~11日6日)。

 荒廃した村の中を、怨念の宿る人形の呪いを鎮めるために進んで行くというウォークスルー型アトラクションだ。

 アトラクション内に設置された600~800体もの日本人形は、USJが人形供養で有名な和歌山県和歌山市加太の淡嶋神社から借り受けたもの。同神社は、全国から年間30万~40万体もの人形供養の依頼があり、境内に数万体の日本人形がぎっしり並ぶ一風変わった神社として、メディアで取り上げられることも多い。メーカーなど全国約400社が加盟する日本人形協会の抗議文書は「(アトラクションで)日本人形を呪いや祟りといった恐怖の対象として扱っており、メーカーや小売業者への営業妨害になる」という内容だ。

 USJの広報担当者は「抗議文書の中で頂いたご指摘は、いずれも法的根拠に基づいたものではないと思います。ただ、ご意見は貴重なものとして参考にさせていただきます」と話す。今回の抗議を受けてアトラクションの内容を変更する予定はないという。また淡嶋神社は今回の件に関して「担当者が不在なのでお答えできない」としている。

 不満の声は日本人形の製造メーカーにも広がっている。自社の日本人形が今回のアトラクションで使用された大阪市内のある人形メーカーの製作者はこう語る。

「我々が作った市松人形などは、本来『子供の成長を見守る』『元気に育ってもらいたい』といった願いが込められたものなんです。このお化け屋敷では、人形と目が合ったら恐ろしい呪いがかかるといった説明がされていました。そんな誤った認識を広めてもらっては非常に困ります」

 同製作者が最も問題視するのが、アトラクション内に陳列されている日本人形が、淡嶋神社でお払いされたものを依頼主の許可なく使用している点だ。

「人形供養は、昔から大切にかわいがってきた人形を手放さなければならないケースなどさまざまな思いが込められています。全国の寺社で人形供養が行われていますが、そういった依頼主の方々の気持ちを尊重して、丁寧に読経し供養し、安心してもらうのです。なのに、勝手に二次使用するなんて考えられません。これから人形供養を考えてる人も『何に使われるか分からない』と不安になってしまうでしょう」(同)

 同神社は以前からテレビ番組で「日本人形の髪が伸びた」「目から涙が出た」などと説明しており、同協会が風評被害を懸念して抗議をしても無視され続けているという。

 人形供養では、亡くなった人の形見や水子供養として奉納する人も多い。供養に出した人の心情にも配慮すべきだろう。

最終更新:10/19(水) 16:42

東スポWeb