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「すき家」のゼンショーがフジタコーポレーション買収 食品小売強化へ

上毛新聞 10/19(水) 6:00配信

 牛丼店「すき家」を全国展開するゼンショーホールディングス(東京)は18日、食品スーパー「フジマート」などを手掛ける群馬県のフジタコーポレーション(太田市清原町、藤田勝好社長)を約124億円で買収すると発表した。11月21日付で創業家などから株式を譲り受け、子会社化する。主力の外食事業に次ぐ、食品小売事業の強化の一環で、フジタの従業員の雇用や店舗は維持する。

◎運営44店と雇用は継続 「いっちょう」の萬家は対象外

 フジタは県内を中心にフジマートのほか、「アバンセ」「マルシェ」のブランド名のスーパー、総菜店「でりしゃす」を計44店運営している。パート・アルバイトを含む従業員数は約1700人。

 2016年3月期の売上高は253億円、純利益は3億円と増収増益だったものの、コンビニエンスストアなど他業態との競争激化や後継者問題などを背景に、ゼンショーと話し合いを進めてきたとみられる。

 ゼンショーは12年から傘下にしてきた埼玉県、千葉県が拠点の食品スーパー、青果店を計約100店展開する。地理的にフジタの店舗網に近く、食材調達や物流、店舗運営などの面で相乗効果が狙えると判断した。

 合併・買収(M&A)の取り組みについてゼンショーは、不採算店を整理したケースはあったものの現状で黒字化していると説明。フジタを巡っては「店舗の閉鎖は考えておらず、従業員の雇用は継続する。屋号も変えない」としている。

 上毛新聞の取材に対し、フジタは「細かいことは知らされておらず、コメントできない」とした。

 ゼンショーの16年3月期連結決算は、売上高5257億0900万円、純利益40億2600万円。フジタの株式はゼンショー子会社で食品小売事業を統括する日本リテールホールディングス(東京)がフジタの創業家から約97%を譲り受ける。残り約3%も保有する投資家などから順次取得する方針。

 フジタは1978年に太田市で設立。グループ企業に飲食店「いっちょう」など外食事業を展開する萬家(同市)があるが、買収の対象外となった。

◎「相乗効果で競争力」 ゼンショーが意義強調

 主力の牛丼店「すき家」で知られるゼンショーホールディングス(東京)。激戦の業界に加え、近年は関東の食品スーパーなどを傘下とし、事業の幅を広げてきた。「業界競争が激しい中で、一緒にやっていけるのはうれしい。さらなる相乗効果を得て競争力を強化していきたい」と意義を説明する。

 一方、県内のある小売業界関係者は、近年のゼンショーの動きから「配送効率などを考えれば次の展開があると感じていた」と話す。別の関係者も「食品の共同仕入れなど、スケールメリットによるコスト削減を狙ったのではないか」と推し量った。

最終更新:10/19(水) 9:02

上毛新聞