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九州で最古の一つ、鳥栖駅舎「現地保存を」 建築当時の姿に価値 市文化財保護審

佐賀新聞 10/19(水) 11:19配信

 JR鳥栖駅(佐賀県)を橋上駅化するのに伴い、現駅舎の文化財的価値を検証している鳥栖市文化財保護審議会(高尾平良会長、8人)は18日、市役所で会議を開き、委員から文化財的価値が高いとして保存を望む声が相次ぎ、「現地保存」との見解で一致した。11月4日の次回審議会で答申をまとめ、11月上旬に市教育長に提出する。

 前回の審議会後に、委員の大森洋子・久留米工大教授(建築学)が追加調査した内容を含む駅本屋概要調書案を、事務局が説明した。建築年は明治36(1903)年と確定、施工者は間組と新たに分かった。明治44年と昭和初期に拡張工事が行われている。

 文化財的価値は南側の増築部分を除き、柱と梁で構成する軸組構造が建築当初の原形をとどめ、早岐駅(長崎県)が建て替えられ、三角駅(熊本県)が大幅に改修された中では、建築当時の姿を残す九州で最も古い駅舎の一つとした。歴史遺産としては駅周辺にあった操車場や機関庫、転車台などがなくなった現在、駅舎は鳥栖発展の象徴で、古里を代表する風景とした。

 市の諮問は文化財的価値の検証のみで、保存するかどうかの判断は求めていないが、駅舎活用の事例説明に話が移ると、保存を望む声が噴出した。

 高尾会長は「本来ならば先に文化財としての価値を判断してから、新駅舎や駅前広場の構想を練るべきだったのに、順序が逆でおかしい」と指摘。他の委員も「文化財に指定するかどうかの判断もなく、いきなり活用方法が出てきた。価値はさらに高まっていく。建設当初の形で残すべきだ」などと述べ、審議会としては現地保存を申し入れる考えで一致した。

最終更新:10/19(水) 11:19

佐賀新聞