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フレデリック「歩みも一緒に収録したい」ツアー名冠した初フルAL/インタビュー

MusicVoice 10/19(水) 11:30配信

 神戸出身3人組ロックバンドのフレデリックが10月19日に、1stフルアルバム『フレデリズム』をリリースする。メジャーデビューから2年。この間に生まれた、彼らの代表曲「オドループ」や「オワラセナイト」「オンリーワンダー」を始め、インディーズ時代からの楽曲など全15曲を収録した。「挑戦的なことが好き」とも語った今作には、どことなく80年代を感じさせる楽曲もあり、バラエティーに富んでいる。彼らの活動を物語る上で重要なツアーとなった『フレデリズムツアー』という名前を踏襲していることからも、この作品に懸ける思いは伝わってくる。楽曲にまつわる背景や意図、今作で挑戦したこと、根底にある音楽ルーツ、今後の展望など、三原健司、三原康司、赤頭隆児の3人に話を聞いた。

“歩み”も一緒に収録したいなと思ったんです

――7月2日にZepp DiverCity(TOKYO)でおこなった『フレデリズムツアー2016 ~オンリーワンダーランド』東京公演。いま振り返っていかがですか。

三原健司 単純に、自分達の事を好きでいてくれる人がこんなにいたんだという事への喜びと、「この人達をどこへ連れていってあげようか」という、自分らへのある意味のプレッシャーと、これからの期待を背負って行こうという、自分達の道筋がまた一本増えたなという瞬間でもありました。

 自分達がオンリーワンだという事を提示して「オンリーワンダー」を発売してからのワンマンライブなので、他のJ-ROCKシーン、J-POPシーンの中でもまた違うバンドとして一つの島を作って、「ここで一緒に遊ぼうよ」と言っているバンドだと思っているので、それをより拡大していけるきっかけが出来たんじゃないかと思っているんです。そういった意味では節目になったワンマンライブになったと思います。

――メジャーデビューから2年、ついにフルアルバムですね。

三原康司 ついに来ましたね。

――アルバムの制作期間は?

三原健司 もともと、「フルアルバムを作りましょう」という話が出たのは今年に入ってからなんです。それに対して「オンリーワンダー」をシングルで出すという予定で。そこから始まっているので、少しずつタイミングを見て、フェスの合間にレコーディングをしました。一応、始まりとしては今年の3月、4月からくらいですかね。夏フェス前の7月に、8、9曲を一気に録ったり。

――ミニアルバムのリリースがこれまで多かったのですが、フルアルバムを出すタイミングは結構慎重に考えていたのでしょうか?

三原康司 タイミングはそんなに考えていなかったのですが、やはり曲がたくさん出来てくるし、やりたい曲や聴いてもらいたい曲がたくさん出て来るバンドなので。色んな振り幅の曲を作っていくうちに、ミニアルバム3枚、シングルが1枚ときて、15曲入りというすごいボリューミーなアルバムが出来ました。

――「オドループ」「オワラセナイト」は収録されていますが、「トウメイニンゲン」や「FUTURE ICE CREAM」を収録しなかった訳は?

三原健司 メジャーデビューしてから今までの自分達の歩み方が楽曲にはあったと思っていて、それが「オドループ」から始まって、「オワラセナイト」がきて、その後にメンバーの脱退があっての次のミニアルバムの曲が色々ある中で、自分のターニングポイントになった曲が「ハローグッバイ」だったんです。そこはメジャー1stフルアルバムに入れるとしたら、その“歩み”も一緒に収録したいなと思ったんです。

――15曲収録にあたって選曲は苦労しましたか?

三原康司 バンドの中では「コレだろ」という曲が決まっていたので。けっこう悩むかなと思っていたのですが、サクッと決まりました。

――アルバムタイトルはもうこれしかないという感じですね。

三原康司 『フレデリズム』というタイトル自体もだいぶ前から決まっていた事なんです。僕らにとって1stシングルの「オンリーワンダー」もそうですけど、フルアルバムとなったら「フレデリック」という入り口があって、そこに入っていったら奥深いものがあるという、その部分というのは自分達の中で決まった楽曲があって、それら15曲を入れる事が出来たなと思います。

――今までのミニアルバムから漏れた曲も入っているのでしょうか?

三原健司 当時のミニアルバムを出すタイミングで出ていた曲もありますね。

三原康司 「POOLSIDE DOG」「レプリカパプリカ」など。インディーズ時代からデモとしてある楽曲ですね。

――ライブでは披露していたのでしょうか?

三原健司 ライブでもやっていないですね。デモとしてあって、いつかフルアルバムで収録する時の為に置いておこうという話をしていましたね。“温存”ですかね(笑)。

――15曲というボリュームですが、曲順については悩みましたか?

三原健司 悩みました。1曲目の「オンリーワンダー」は割とマストで考えていましたが。

三原康司 『フレデリズムツアー』で自分達なりのライブの組み立て方、「どう伝えていくか」という事に対して、よりバンドで考えていくようになっていったんです。ライブと音源は違うので、それぞれどういった楽しみ方があるかという事を自分達が築き上げてきた。そういうドラマがあるんです。

 そのストーリーの中で、「じゃあこの選曲だ」という事で1曲目が「オンリーワンダー」。「リリリピート」と「レプリカパプリカ」は並べたいという個人的な思いもありました。メンバー内でも話し合ったりして「ハローグッバイ」はラストにもってこようかなど。

――「POOLSIDE DOG」から「オドループ」の流れは、一気に断ち切られて弾ける印象がありました。

三原康司 長いと絶対に飽きちゃうと思ったんです。ひとつどこかで目を覚まさせたいと思った部分があったんです。

――今作の中で「POOLSIDE DOG」は趣があるというか、今までとは違う雰囲気を感じました。この楽曲はどういった心境の中で生まれたのでしょうか?

三原康司 僕の妄想の世界という感じです。夏にプールサイドで熱中症になったことがあって、そういう時とかって、自分がそこにいるのか、その自分を見ている自分がいる感じがするんです。そういうゆらゆら感とか、熱がジリジリした時の感覚というのは皆の共感なのかなと思ったんです。あの雰囲気を音にしたくて作った曲なんです。知らなくてもみんなが知っている空気というのが描かれた曲が出来たと思います。

――蜃気楼のようなアンビエントが強いギターの中をベースが縫っていく、それがゆらゆら感とジリジリ感を演出しています。音作りには苦労しましたか?

赤頭隆児 真夏のイメージはあって、これをダビングしていった時のエンジニアさんと2人で録ったんです。その人はギターやバンドが好きというよりも、違うジャンルを好む方なんです。客観的に聴いてもらって「これは夏っぽい」とか「それだと秋寄りかな」など、イメージを大切にして作りました。

三原康司 あまり頭を使いながら計画的に作った曲ってあんまり面白くなくて。「今、海が見えている」とか「空を飛んでいる」とか。

赤頭隆児 そうそう、そういう会話してた。

――インディーズ時代の曲を今回新たに歌うにあたって、曲に対しての意識や捉え方などの違いはありましたか?

三原健司 当時感じていた自分の夏のイメージと、2、3年経ってからの夏のイメージは自分の中でも変わっていると思うし、その思った時の自分の声の出し方も違っていると思うんです。無意識のもとでは絶対に変わっていると思います。

――そんなに表面上で意識している事はない?

三原健司 はい。でも、聴き直してみると意外に全然違うなと思う事はあります。

赤頭隆児 アレンジがけっこう変わったもんね。

三原健司 そうそう。それなので自然と歌い方も変わってしまうんだと思います。

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最終更新:10/19(水) 11:30

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