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SA「歳を取るのも捨てたもんじゃねえ」胸張れるピーハツな自信作/インタビュー前篇

MusicVoice 10/19(水) 12:20配信

 パンクロック界のレジェンド、SAが10月19日に、アルバム『WAO!!!!』をリリースする。長年にわたりインディーズシーンで活躍を続け、今年1月にメジャーを選択。気骨と気概溢れる彼らのサウンドは多くのミュージシャンに影響を与えてきた。そして、今作は彼らにとってメジャーでリリースする初のオリジナルフルアルバムとなる。全国ツアー『START ALL OVER AGAIN, NOW! 2016』が終わった今年4月頃から楽曲制作を始めた。今だから出来たというリアリティ溢れる歌詞に、ギミックなしの等身大のサウンド。全曲書き下ろしの最新のSAサウンド11曲が意気揚々と収められている。「新しいフィールドで勝負をかける」、そんな決意表明とも言える1枚だ。前回のインタビューは今年7月、ボーカルのTAISEIとギターのNAOKIに、SA初の日比谷野音公演を中心に聞いた。そして、今回は、アルバム曲の制作裏話だけでなく、パンクロックとは何か、音楽を始めたきっかけなど、多岐に渡り話がおよんだ。

ジェスチャーが出来る言葉をタイトルに

――前回のインタビューから2カ月半ほどが経ちますが、この間、どのように過ごされていましたか。

NAOKI がっつりとアルバムのプリプロからレコーディングだね。

TAISEI そうだね。レコーディングに突入する時だったから、その中で完成して自分達の中で思い描いていた形になれたという点では、今はピーハツだね。

――アルバムタイトルの『WAO!!!!』は最初から決まっていたのですか?

TAISEI レコーディング中に、タイトルを決めようという話になった時に、何か意味合いを持たない感じのものにしたいなというのがあって、今までは自分達の意思表示として、意味合いを持たせたタイトルだったんだけど、今回は晴れ晴れとした“ピーハツ”な気持ちだから、そういうものを「ジェスチャーが出来る言葉をタイトルにしようよ」というのがあって。

NAOKI 「あんまり意味はないよ」というのはあったよね。何かインパクトのあるものにしようよってね。

TAISEI 例えば、アルバムの中の1曲をタイトルにしちゃうと、それがメインみたいになっちゃうのは嫌だなというのはあるね。

――その曲だけがメディアでかかるというお決まりのパターンになってしまい兼ねませんが、『WAO!!!!』のように作品を総称したタイトルだと、どれがリードトラックにあたるかというのもありますね。

TAISEI やっぱりそれくらい今回は11曲全部に自信を持ってやっている訳だから、『WAO!!!!』というアルバムの良い作品達という風にしたいなとは思ったね。

――アルバムレコーディングはいつ頃からおこなっていたのでしょうか?

NAOKI 7月7日の七夕の日から始めて…。スケジュールの都合で飛び石で録ってたんだけど、完パケしたのは8月の終わりだもん。けっこう時間をかけましたよ。

――曲作りは常にやられているのでしょうか?

NAOKI いや全然。前回のツアー『START ALL OVER AGAIN, NOW! 2016』が終わった4月17日以降に全部書き下ろしました。

――早いですね。

TAISEI 集中すると早いんだよね。

――基本的に曲は「書くぞ!」と決めてから書くスタイルでしょうか?

TAISEI そうだね。どっちかというと「やるか」という風になって書く事が多いね。

NAOKI ツアーなどを並行しながらの楽曲制作は出来ないもんな? 肉体的に疲れてヘロヘロになって東京に帰ってきて…。ツアーの時はツアーの事だけを考えてコンディション作りをしているから、曲はツアー終わってからだね。

――その時は引きこもって作曲に集中する感じなのでしょうか?

TAISEI けっこうそういう感じにはなることが多いね。でも、「さて作るぞ!」と取りかかってもそんなには出来ないもので、意外にメロディとかは録り溜めたりもしているんだけど、外を歩いている時とか身体を動かしている時に湧いてくる事が多いね。歌詞とかも。自問自答しながら歩いていたりすると、おのずと答えが出て、それが歌詞になったりもするけどね。

――自問自答されてるんですか?

TAISEI けっこうするね。「俺はどうなんだ?」とかさ。

NAOKI 「老いるとはどういう事か」とか、この歳になってくると普通に考えるよね。親兄弟の事を考えたりとか、そういう事が多いんだよ。それなり自分の立ち位置を考えながら、どうあるべきかとかね。

――老いることにネガティブな人もいると思うのですが、悪いことではないですよね?

NAOKI 健康であれば老いるということは良いことだと思うよ。知識もついているはずだしね。

――ちなみにもっと進んで「なぜ生きているのか?」というテーマに対してはどのような考えお持ちですか?

NAOKI 生きているからしょうがねえなと(笑)。生きていて目の前に立ちはだかる問題をどう考えようかなという事でしょうね。

――自問自答の中から歌や歌詞が生まれてくるとのことですが、今作でそれが特に出ている曲は?

TAISEI 例えば「誰が為の人生だ」という曲もそうだけど、そういう「何で自分は音楽をやっているんだろう」とか「何の為にやっているのか」とかを、そんなにヘヴィな感じではなくて思った時に、「自分の人生を自分で楽しくやらなければ意味が無いな」というのを考えたりもしたね。その中で今までの自分の人生の中で断片的に切り取ったシーンがある訳だし、それはおのずと聴き手や今生きている皆もそう思っているんじゃないかなと思ったりね。

――先ほどの「何で音楽をやっているのか」という自問の答えが見えてきた部分は?

TAISEI どうだろうね…。結局すごく単純な答え、「音楽を作って歌ってステージに立つ事が好きなんだ」という事に辿り着く訳なんだよ。「コレが好きなんだな」というね。だけど人生って、来年50歳なんだけど、そこまでいくまでに例えば30代、そろそろロックで人生が台無しだ、じゃないんだけど、「俺は本当にこれをこのままやっていていいのかな?」とか思う時が来てたりしたし、だけどここまで来たらそうなるよ。「俺、これしか出来ねえな」とか。

NAOKI まあ、不惑だよね。もう惑いはないという“不惑の歳”に突入するんだね。

――音楽ではない道に進もうと思った時もあったのでしょうか?

TAISEI 「まだ間に合う」という気持ちになった事はあった。

NAOKI それでバイトをやっている時代もあったし。お互いに何にもやっていない時期もあるんですよ。この30数年の中で。でもバンドもやっていない時に「どうすんのかな」と思うことがあったんだけど、やっぱり沸々とやりたくなるっていうか…。結局帰ってくるんだよね。

 辞めようというか…。辞める結果になる事があるんですよ。メジャー契約をしていて、契約が切れるとか干されるとか。そうしたら明日から給料が出ないからバイトに行くんですよ。もうヨゴレの仕事でも何でもいいからやるんです。でも、あえて何となく汗をかく事も最初はいいんだよね。「たまに違う環境で働くのもいいね」と思うんだけど、1年が経ったら「やっぱりまずいな」と自分の中で思い出すんだよね。

――やはり仕事が終わって家に帰ってきて楽器を持つと「音楽がやりたい」という思いが強くなる感じですか?

NAOKI どのバンドにも所属していなかった時期が1年程あるんだけど、たぶんその時期が一番ギターを弾いてたもん。それまではスケジュールの中で明日もライブ、また明日もライブ、となっているからギターに触ろうともしないんだよね。それが仕事になっていた部分もあるし。それが無くなってからはもう、やっぱりこっちが一番恋しい存在なんだなって思えたんだろうね。それが30歳を回った先くらいだったからね。

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最終更新:10/19(水) 12:20

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