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SA「蔑まれる事が快感に…それがパンク」若い世代には新鮮な音楽/インタビュー後篇

MusicVoice 10/19(水) 12:30配信

 インタビュー後篇は、収録曲「Andy」に込めた想い、そして、音楽をやりはじめた当時のパンクシーンなどについて語って頂いた。当時は、伝説の英パンクバンド、セックス・ピストルズは解散しており、最初に聴いたパンクは日本のバンドだったという。金髪をおっ立て、革ジャン着て街中を歩くそんな非日常のスタイル。周囲から白い目で見られるも次第にそれが快感に。その感覚は音楽をやる上で今も大事な役割をはたしているという。

よくこの歌詞で通ったな(笑)

――あとタイトルで気になったのが「Andy」。

TAISEI これは色んな意味があるんだけど、メンバーにも言ってないからねえ。

NAOKI 俺も今始めて聞くよ。

TAISEI 「Andy」は、意味がない事であってもいいし、意味があってもいい事で、ちょっとこれは謎にしてるんだよね。まあ、色んな解釈あるんだよ。XTCのボーカルのアンディ・パートリッジ(Andy Partridge)だったり、俺の好きなバンド、ジェリーフィッシュ(Jellyfish)のボーカルのアンディ・スターマー(Andy Sturmer)だったり、もうちょっと違う「Andy」もあったりして、そういうのを全部ひっくるめて「Andy」にしたんだよね。

――ひとつの意味ではないんですね。歌詞の内容はどうでしょうか?

TAISEI けっこう自分が歌詞を書いて、いわゆるノスタルジックなところで多いのが、中学生とか高校生の時に田舎で経験した景色だったりするんだけど、これは圧倒的に東京に出てきてからの青春を切り取ったようなものがあるんだ。だから場所としては“東京”のことなんだよね。

――これはけっこう迷っていた時期に?

TAISEI 迷っていたというより「これからやるぞ!」と言ったけど、それから時が経って下手こいてダメになった時の感じと、そして今の自分がいる、という感じ。

――挫折も含まれているのですね。

TAISEI そうだね。

――「Andy」というタイトルを付けたのは、自分が好きなものであったり、背中を押してくれたものに対しての想いも?

TAISEI それもあるし、「俺とお前」の「お前」だったりするし。

――「情熱WINNER」の歌詞は、頭から<殺してえ>とありますが、物騒ですね(笑)。

TAISEI 物騒だよこれ(笑)。よくこの歌詞が通ったなと。

――<殺してえ程の屈辱に>と一気に歌わず、「殺してえ」で区切れているのはパンチがあります。

TAISEI これはもう技術的な話だね。例えば映画で、いきなり死んだシーンから始まったら衝撃的でしょ? そういうものかもしれないね。

――この曲は頭から順々に出来ていったのでしょうか?

TAISEI これはやっぱりサビからだね。サビのメロディと詞が乗っていたらおのずとAメロとBメロは出来ていったね。

――物語建ててAメロ、Bメロ、サビ、という順に出来る事も?

TAISEI そういうパターンもあるね。「Andy」なんかはどっちかというとそうだね。自分の時間軸の中でだんだんと出来ていく感じ。

――NAOKIさんは歌詞を聞いてレコーディングに臨まれるのでしょうか?

NAOKI うん、そうだね。今作に限らず、前作も前々作もあらかじめのベージックな歌詞があるんです。その前にはそれが無かった時代もあるんですけど、レコーディングしている最中に歌詞が仕上がるみたいな事が多々あったんですよ。でもここのところの2、3作からは詞があるから、詞を読んでしまうんですよ。同時に歌ったりして語感が耳に残ったりするから、それがリズムとしても言葉としても入ってくるし、メッセージとしても伝わるから、弾きながらの感情の動きというのは絶対に出てくるんだよね。今のスタイルはすごくやりやすいですよ。

――今作のレコーディングで新たな試みなどはありましたか?

TAISEI 色々あるんだけど、例えば今作はドラムの音には相当こだわったよね。チューナー(編注=ドラムの音色をチューニングする人)を呼んで、「この曲はこういうサウンドで、こういうイメージだから」と伝えると、それに合ったチューニングをするからね。そういう技術的な面もけっこうあったね。

NAOKI 一曲一曲でのイメージを絞り込んで、セッティングを組み変えて録ったというのは、もしかしたら始めてかもしれない。

――今までは、一回セッティングしたらそのままで?

NAOKI だいたいはそうですね。スネアの印象を変えるくらいですよ。今回はキックを変えたり、タムのチューニングをベロンベロンに緩めたりとか、シンバルに色んな細工をしたり。とにかく全部イジったね。

――ドラムチューナーさんがいると色々出来るんですね。

TAISEI やっぱそこはでかいよね。

――ギターのセッティングに関しては全部ご自分で?

NAOKI そう。僕にはなんも言ってくれないの(笑)。

TAISEI 今回はギターに関してはそんなに竿(編注=ギターやベースの弦楽器を指す)を変えずにやってるよね。

NAOKI 今回はほとんど自分のメインギターのファイアーバード(Gibsonのギター)だから。

TAISEI そこはシンプルにしたみたいね。

――ドラムは色々とこだわっただけに、ギターは逆にシンプルに?

NAOKI やっぱりそこがバンドの基本なんですよ。ドラムがしっかり固まってくれれば、ギターとか歌が思いっきり暴れられるんですよね。だから、そこの土台作りには今回時間をかけたのかなと。

――ドラムをけっこう変えてくると、今度はベースの位置なども変わってきますよね?

NAOKI それもやっぱり変えましたよ。ベースは竿を何本も変えてやっていましたね。

――ギターだけは一途に1本で?

NAOKI ほぼね。やっぱりギターは表情があまりにも見えやすい楽器だから。例えば、ハムバッカーのギターとシングルコイルのギターではあまりにも違う音だからね。違う人がいっぱいギターを弾いているみたいになっちゃうから、そういう所がギターという楽器はわかりやすいんだよね。

――良く言えばカラフルにもなると?

NAOKI そうそう。ピックアップの種類を変えてしまったら思いっきり音が違うから。曲によってはシングルコイルのギターを使ったりもするんですけどね。

――エレクトリックギターとは趣が異なりますが、アコギも好きですか?「Andy」でもガッツリ入ってますよね。

NAOKI アコギも好きです。そもそもアコギから音楽を始めたから、大好きですよ。

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最終更新:10/19(水) 12:30

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