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美男俳優の顔はなぜ切られた?日本映画史に残る衝撃事件モチーフ『貌斬り』公開

シネマトゥデイ 10/20(木) 6:00配信

 映画『シャブ極道』などで知られる細野辰興監督の最新作『貌斬り KAOKIRI~戯曲「スタニスラフスキー探偵団」より~』が12月3日より新宿 K's cinema で公開されることが決定した。1937年、美男俳優として知られた長谷川一夫(旧芸名・林長二郎)の顔がカミソリで切られた、日本映画史に残る実際の事件をモチーフに、映画と舞台、現実が交差する多重構造の物語を映像化した挑戦的な作品だ。

日本映画史に残るスキャンダルを追う!『貌斬り』予告編

 顔斬り事件とは、松竹下加茂撮影所のトップスターで、東宝に引き抜かれたばかりの長谷川(当時・林長二郎)が、スタジオからの帰路にて、二枚重ねのカミソリで頬を切りつけられた事件。犯人は捕まったが、東宝における長谷川の第1作目を撮影中に起きたことで、さまざまな憶測を呼んだ。実際、被害者の長谷川自身が事件の背後関係を追わないように世間に頼むなど、今日まで不可解な部分が残っているという。

 本作は、そんな「絶世の美男俳優は、なぜ顔を斬られたのか?」という謎に迫る映画製作者たちを追った戯曲を劇中劇として映し出しながら、舞台に挑む俳優たちの人間模様に迫る人間ドラマ。複雑な構造を持つ一方、8月に大分県由布市で開催された第41回湯布院映画祭では熱量の高いドラマが好評を呼び、辛口で知られる湯布院の観客から絶賛で迎えられた。

 公開された予告編では、事件の映画化を目論む監督やプロデューサーによる脚本会議の模様を描く舞台と、そのバックステージを交互に見せながら、役に魅入られ、狂気の領域に足を踏み込もうとする役者たちを描写。スキャンダラスな事件の謎だけでなく、映画が持つ、呪いにも似た中毒性を描いた一本であることを示唆している。圧倒的な知識と社会批判の詰まったセリフを吐き出す、俳優たちの演技にも注目だ。

 俳優陣には、役者バカの極地ともいうべき主人公を演じた草野康太をはじめ、山田キヌヲ、和田光沙、金子鈴幸、森谷勇太、南久松真奈、嶋崎靖、佐藤みゆき、さらにナレーターが本業の向山智成、管理栄養士でもある森川千有、女子プロレスラーの日里麻美、歌手・畑中葉子など、映画の枠をこえたキャストが集合。名バイプレーヤーとして知られる木下ほうかも出演しており、観客の心をわしづかみにする個性派たちの熱演への期待も高まる。(編集部・入倉功一)

映画『貌斬り KAOKIRI~戯曲「スタニスラフスキー探偵団」より~』は12月3日より新宿 K's cinema、12月10日より名古屋のシネマスコーレで公開

最終更新:10/20(木) 6:00

シネマトゥデイ

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