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引退・黒田 若手、助っ人にも影響与えた“男気遺産”

東スポWeb 10/20(木) 6:00配信

“男気右腕”最終章へ――。広島の黒田博樹投手(41)が18日、日本シリーズ終了後、現役を引退すると発表した。今季、野茂英雄氏(48)に続く史上2人目の日米通算200勝を達成。シーズン10勝(8敗)し、米メジャー時代を含め7年連続2桁勝利をマークした。しかし、その成績以上に投手陣の精神的支柱として25年ぶりの優勝に大きく貢献。32年ぶりの日本一を目指し、最後の力を振り絞る。

 18日の全体練習の前、円陣の中心に立った黒田は「日本シリーズをもってユニホームを脱ぐことに決めました」とチームメートに報告。その後の会見では「シリーズが終わってから伝えようと思ったが、進出も決まって、選手にもファンにも『最後の真剣勝負の前に伝えないといけない』というのがあった」と、このタイミングでの発表の理由を説明した。

 選手では新井にだけ事前に打ち明け「もう1年やらないんですか?」と慰留されたというが、最後は意思が尊重されたという。

 突然の発表に後輩たちの反応は様々だった。

 昨オフ、ともに米国で自主トレを行った九里は「さみしいです」とポツリ。米国では食事に誘われたといい「気さくに話しかけてくれた。『もっと食べろ』と言っていただいたが、初めての食事でガチガチに緊張して食べれなかった。申し訳なかった」と偉大な先輩との別れを惜しんだ。

 大瀬良は「今年『もう一度やろう』と言ってもらった時点で、『今年で終わりかな』という思いが頭の片隅にあった」。2015年10月7日、大瀬良が中日戦(マツダ)で3失点し、降板した“涙の最終戦”では、黒田自らロッカールームで「一生懸命やった結果だからいいじゃないか。来年は一生懸命やって結果を出せるようにすればいい」と励ましたという。

 このように黒田が若手投手に与えた影響は大きい。練習後の食事時間には、大リーグのテレビ中継を見ながら黒田が“生解説”し間接的に技術論の継承を行ったという。

 女房役の石原は今季の躍進について「やはり投手でいえば黒田さんが中心」とキッパリ。「マウンドでの姿であったり練習での姿であったりを若手が見て学んで自分のプラスにしてくれた」と分析する。

 また専大の先輩でもある小林投手コーチは「練習開始の数時間前には球場入りして体のケアをしていた。それを見て若手たちも球場へ入る時間がどんどん早くなり、自分で考えて個人練習をするようになった。本当のプロの集団になった」と指摘。

 さらに復帰2年目となった今季は、自ら若手に指導するなどさらに距離を縮めた。外国人のヘーゲンズにも、ボールの握りを指導。助っ人右腕は「自分も球を動かして打ち取るタイプ。投手陣にとってクロダさんの存在は大きい」と感謝を惜しまない。

 新人・岡田とも、練習や試合中のベンチで会話する姿が何度も見られた。大ベテランを相手に緊張しそうだが、黒田本人は「彼は遠慮するようなタイプじゃないよ。よくしゃべるし」と打ち明けた。

 チーム関係者は「黒田さんは若手にアドバイスするとき、必ず少しレベルを下げて『もしかしたらできるかもしれない』ぐらいの目標を設定してくれる。身の丈に合ったというか、少し頑張ればできそうなところを的確に提案する。あれだけの人がそれをできるのはすごい」と舌を巻く。また、鈴木にも「試合中にガムをかむな。相手になめられていると思われる。そもそも、イチローさんや松井(秀喜)は試合中にガムをかんでいるか?」とたしなめるなど、ポジションにかかわらず後輩へ“プロ”について説いてきた。

 数字以上に広島への貢献度は大きい。精神的支柱を失うダメージは計り知れない。黒田はチームメートの前で「最後は笑顔でみんなでもう1回ビールかけができたらいい」と語りかけた。それを実現すべくチーム一丸で必勝を期す。

最終更新:10/20(木) 6:06

東スポWeb

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