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テレビが見られない時代 若者に人気の「abemaTV」とは何か

ZUU online 10/20(木) 7:10配信

最近、若者を中心として流行しているインターネットテレビ「abemaTV」(アベマティーヴィー)をご存じだろうか。アメーバブログを運営するサイバーエージェントと、テレビ朝日の共同出資によって設立したインターネットテレビ配信会社による、スマホ向けの映像配信サービス。テレビが見られなくなった中で、なぜ人気を集めているのだろうか。

■タイムテーブルが決まっているのはテレビと同じ

abemaTVは、いわゆる他社のビデオ・オン・デマンドとは異なる。ビデオ・オン・デマンドとは配信会社に利用登録をしておき、それを好きなタイミングで視聴するタイプのサービスだ。なお、同社では有料会員登録をすると、ビデオ・オン・デマンドを利用することも可能だ。

一方、abemaTVではタイムテーブルが決められており、時間帯ごとに配信される形式が取られる。この点ではテレビと近い会社と言えるだろう。

基本的には番組が昼夜に1回ずつ放送されるため、どちらかの時間帯に合えば視聴が可能だ。番組はパソコンで見られるほか、スマートフォン(Android、iOS両方可)でも視聴ができることになっている。

■abemaTVの人気チャンネル

abemaTVは合計で現在20チャンネル以上を放送していると宣伝している。これらのチャンネルのすべてを無料で見ることが可能だ。

チャンネルの構成をみるとニュース番組をはじめ、ドラマやバラエティ、アニメやスポーツなど幅広いジャンルを取りそろえている。またテレビ朝日が配信した番組だけでなく、abemaTVオリジナルコンテンツも配信している。

20チャンネル以上配信されているが、特に人気の番組は「アニメ」系だ。特にシリーズものとして一挙放送されているアニメが上位人気を占めている。またニュース系の「AbemaNews」も視聴数は多い。

この視聴者数も上位10位に入れば、1日に100万再生程度はされている。相当な数のユーザーがabemaTVを視聴していることがうかがえるだろう。

■abemaTVの視聴者数の推移とは?

abemaTVは2016年4月11日にリリースされた新サービスである。もともとはサイバーエージェント社が提供していた動画配信用プラットフォーム「AmebaFRESH!」を事業が基盤にあった。

それが4月1日にabemaTVへ移管された。その後、開局1カ月で200万ダウンロードを超え、1カ月半で300万、3か月で500万、5カ月で800万ダウンロードとトントン拍子に利用者が増得ている。

そして半年を迎えた今、900万ダウンロードを超えており、未だにその利用者数の増加は衰えを見せない。テレビ離れが加速する中で、確実にユーザーを掴むことができていると言えるだろう。

一方でインターネットテレビサービスは競合も多い。abemaTVが新規のユーザーを獲得し続けるためには、今後も視聴者の心を掴むコンテンツを生み出していく必要があると言えるだろう。

■abemaTVが人気の理由について

abemaTVがこれほどまでに好調にユーザーに受け入れられている理由は何なのか?簡単にいうと「若者のニーズをうまくくみ取った」からだと言えるだろう。

サイバーエージェントの社長・藤田晋氏の言葉を借りれば、「コンテンツを探すことは面倒くさいこと」「流れている番組を見るほうが"楽"」だと言うのだ。この感覚はテレビ離れしている若者に近いものがある。

この考え方を上手く取り入れたのがabemaTVなのだ。abemaTVはご存知の通りスマートフォン端末で視聴でき、簡単にテレビ番組を見ることができる。また1つのチャンネルでは1ジャンルが放送されているので、好きなジャンルの番組を流すことが可能だ。

そして何よりabemaTVは「無料」で視聴することができる。有料チャンネルで面白いのは当たり前だが、そこを無料にして、かつ面白い番組を放送できている点がabemaTVの人気の理由と言えるだろう。

■インターネットテレビの成功事例になれるか?

最後にabemaTVはインターネットテレビの成功事例になれるのかについて見ていきたい。

今、インターネットテレビ業界は大小様々な事業主が参入しており、ユーザーの獲得に必死になっている。ただし、必ずしも全てのサービスが成功している訳ではない。経営が立ち行かないビジネスは統廃合されているのも事実だ。

その中でabemaTVは「無料」かつ「多チャンネル」放送をし始めた。現状でいえばユーザー数は確実に増えている。

しかし、abemaTVには大きなネックとして34億円もの先行投資がある。これを回収できるだけのサービスになってこそ、成功事例として言うことができるだろう。

市場淘汰が厳しい業界の中で、いかに「abemaTV」のムーブメントを巻き起こし続けられるのだろうか。(吉田昌弘、ライター)

最終更新:10/20(木) 7:10

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