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アベノミクス貯金崩す海外勢、買越額7割消える-日銀頼みがあだ

Bloomberg 10/19(水) 7:00配信

安倍政権誕生以来、積み上がった海外投資家の日本株買越額が急速に減っている。デフレ脱却、円安による企業業績の改善シナリオが揺らぎ、期待が失望へと逆回転を始めたためだ。需給面で一時は海外勢も驚かせた日本銀行や公的年金の買いも、今や相場のダイナミズムを奪う要因へと変質してきた。

海外勢は2012年末の安倍政権誕生を機に日本株買いを強め、東京証券取引所によると、13年に現物株を15兆円、14年は8527億円買い越した。累計買越額のピークは15年5月に18.8兆円、先物との合算では21.5兆円に達したが、その後は売り姿勢に転換。ことし1ー9月には6.2兆円を売り越し、同期間の売越額としては1987年の4.1兆円を上回り、過去最高となった。アベノミクス相場でたまった買越額は現物でピークから5割、先物も含めると7割が消えた。売買代金の7割を占める海外勢の変化は、株価や日々の売買代金にも影響を及ぼしている。

JPモルガン証券の阪上亮太チーフ株式ストラテジストは、海外勢の日本株買いは「13年に大きく盛り上がり、14年には為替だけでなく、『第3の矢』やガバナンス改革のストーリーで盛り上がった」と指摘。なかなか結果が出ず、「15年は様子を見ていたが、見切りを付けたのが15年9月あたりという印象」と言う。この頃、労働市場改革などで成果が出ないアベノミクスに対し、口々に飽きた、失望したという声を海外投資家から聞くようになり、「政策への見切りは前にきていた」と振り返る。

TOPIXのパフォーマンス、欧米主要国を軒並み下回る

TOPIXの年初来騰落率は17日時点でマイナス13%。主要国ではフランスCAC40指数のマイナス3.6%、ドイツDAX指数のマイナス1.5%、米S&P500種株価指数のプラス4%、英FTSE100指数のプラス11%などを軒並み下回る。ブルームバーグ・データにある世界94の主要株価指数の中で日本は87位、これ以上に悪いのは中国上海やイタリアなど数少ない。

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最終更新:10/19(水) 17:35

Bloomberg