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サウジが1.8兆円起債、新興国では過去最大-海外市場で初の資金調達

Bloomberg 10/19(水) 21:11配信

サウジアラビアは175億ドル(約1兆8100億円)規模の起債を行った。新興国による債券発行では過去最大。原油安で悪化した財政の立て直しを目指している。

サウジはドル建ての5年債と10年債、30年債を起債。事情に詳しい関係者によれば、同様の年限の米国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は、5年債が135ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)、10年債が165bp、30年債は210bpとなっている。公に発言する権限がないことを理由に匿名で語った。起債額は5年債と10年債がそれぞれ55億ドル、30年債は65億ドル。事情に詳しい複数の関係者が先に語ったところによると、投資家からの買い注文は約670億ドルに上った。

今回の起債はアルゼンチンによる4月の165億ドルを上回る規模で、新興国の過去最高を更新。これまで国際金融市場での資金調達を控えてきたサウジの財政状況の深刻さを浮き彫りにした。サウジの昨年の財政赤字は970億ドルと、国内総生産(GDP)の15%に相当。政府は今年、補助金や賃金、歳出のカットを実施している。

起債に先立ち、ロンドンとロサンゼルス、ボストン、ニューヨークで投資家向け説明会がこの1週間に開催され、サウジ当局者は石油依存からの脱却に向けた取り組みを強調した。説明会に参加したアリアンツ・グローバル・インベスターズの新興国債券担当最高投資責任者、グレゴリー・サイチン氏らは、サウジの代表団が原油価格について言及を避けたことに懸念を示した。

サウジのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は19日、多くの産油国が石油輸出国機構(OPEC)による減産に加わることに前向きだと述べたが、これまでのところ、増産凍結あるいは減産を検討していると表明したのはロシアにとどまり、過去に供給抑制に協力したメキシコやノルウェーなど他の非OPEC加盟国は減産しないとしている。

サウジは、主にムハンマド・ビン・サルマン副皇太子の主導で経済の開放に取り組んでおり、今回の海外起債はその一環。国営石油会社サウジアラムコの新規株式公開(IPO)や、証券取引所を外国人投資家にさらに開放する措置も計画している。

サウジの起債では、シティグループとHSBCホールディングス、JPモルガン・チェースが共同グローバル・コーディネーターを務めている。中国銀行やBNPパリバ、ドイツ銀行、ゴールドマン・サックス・グループ、モルガン・スタンレー、三菱UFJフィナンシャル・グループ、NCBキャピタルも参加した。

原題:Saudi Arabia Raises $17.5 Billion in Record Sovereign Bond Sale(抜粋)

Archana Narayanan, Lyubov Pronina, Arif Sharif

最終更新:10/20(木) 8:32

Bloomberg