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上場企業の想定為替レート、約4割が1ドル=100円 輸出企業を中心に業績拡大期待高まる

MONEYzine 2016/12/24(土) 22:00配信

 東京商工リサーチは、東京証券取引所1部と2部に上場する主な電気機器、自動車関連、機械、精密機器メーカーの「下期想定為替レート」を調査し、その結果を12月8日に発表した。対象となったのは、2017年3月期決算の業績見通しで、第3四半期以降の下期の想定為替レートが判明した128社。

 主なメーカー128社の下期の想定為替レートは、1ドル=100円を想定した企業が50社(構成比39.0%)で最も多かった。以下、105円の42社、102円の13社、103円の12社、104円の4社と続いた。想定為替レートが最も安かったのは115円(1社)だった。

 期初の想定為替レートをみると、1ドル=110円を想定した企業が63社(構成比49.2%)で最も多く、次いで105円の28社(同21.8%)が続いた。しかし、6月には英国の国民投票で欧州連合(EU)脱退派が勝利し、外国為替市場で1ドルが99円台に突入するなど円高が進み、下期の想定為替レートを円高に修正する企業が増えた。内訳は、「110円から100円へ変更」が30社(構成比23.4%)で最も多く、「110円から105円へ変更」が21社、「105円から100円へ変更」が13社などとなった。

 ただ、足元の外国為替市場では、トランプ氏のアメリカ大統領選勝利で、財政支出の拡大が見込まれることなどから円安が加速している。このまま円安が定着すれば、輸出企業を中心にした企業業績の改善が期待できそうだ。

 その一方で、急激な為替変動による企業業績への悪影響も懸念されている。東京商工リサーチが12月8日に発表した「11月の為替関連倒産の調査結果」によると、11月に発生した円安関連倒産は3件で、前年同期の13件を大きく下回った。前年同月を下回るのは3カ月連続。また、円高関連倒産は1件(前年同月1件)発生し、過去の円高時のデリバティブ取引の損失などを主な原因とするものだった。

 11月の為替関連倒産は前年より減少している。しかし、製品の原材料を輸入するメーカーなどには円安がコストアップ要因になり、急激な円安が業績に悪影響を及ぼす可能性がある。為替相場の動きに注目しておく必要がありそうだ。

最終更新:2016/12/24(土) 22:00

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