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マンションルールNG集[前編] ここは専有部? それとも共用部?

SUUMOジャーナル 1/4(水) 7:30配信

分譲マンションを購入すると、管理組合が定めたルールにしたがって生活することが求められるのが一般的です。その「ルール」とは、管理規約や使用細則といったものがありますが、これらをじっくり読む方はおそらく少数派でしょう。最低限おさえておきたい、マンションでのNG行為について、2回にわたってお伝えします。前編となる今回は、専有部分と共用部分の区別について。これが正しく理解できないと、思わぬトラブルに発展する可能性があります。

■(1)「住戸の玄関ドア」は専有部? 共用部?

「それはもちろん専有部分でしょう!」と思ったあなた。残念ながら、不正解です。玄関ドアの内側は専有部分ですが、外側は実は共用部分なのです。

例えば、現在の玄関ドアの色が気に入らないからと言って、各住戸で勝手に玄関ドアの外側をほかの色に変えるのはNGです。美観が統一されず、マンション全体の価値に悪影響を及ぼすことも予想されるからです。一方、ドアの内側については専有部分ですから、部屋の壁紙張り替えと同様、好みのカラー等に塗り直すことも可能です。

なお、玄関ドアにある「鍵穴」も専有部分です。したがって、区分所有者の責任と負担でシリンダーを交換することができます。ただし、オートロック式のマンションの場合、集合インターホンの利用も兼ねているので、あらかじめ管理組合等にメーカーや仕様等を確認したうえで進めることをお勧めします。

■(2)「窓ガラス・網戸」は専有部? 共用部?

これらも、玄関ドアと同様に住戸に接しているため専有部分と考えがちですが、実は共用部分です。ガラスが破損した部分を修理する程度は可能ですが、例えば結露対策のために二重ガラスに変えたいと思っても、勝手に工事はできないのでご注意ください。

もしこのような不満や改修工事の要望がある場合には、まずは管理組合や管理会社に相談するようにしましょう。管理組合によっては細則等で許されているケースもあります。そうでない場合でも、ニーズによってはマンション全体の修繕工事として検討してもらえるかもしれません。

■(3)「バルコニー」は専有部? 共用部?

各住戸に敷設するバルコニーも専有部分と考えがちですが、こちらも共用部分です。
マンションの共用部分には2種類あり、エントランスや階段・廊下、エレベーターなどのように誰でも利用できる場所と、特定の区分所有者のみが専用的に使用できる場所があります。後者には、バルコニーや専用庭のほか、駐車場、駐輪場、トランクルームなどがあります。

なお、専用使用権のある共用部分には、管理規約において「通常の使用に伴う管理については、専用使用権を有する者がその責任と負担で行うものとする」と定められているのが一般的です。この「通常の使用に伴う管理」の範囲ですが、例えばバルコニー内の清掃作業や専用庭の芝刈り、あるいは専用庭内の植栽への水やりなどが含まれ、その部屋の区分所有者自身が行うことを想定しています。

■(4)専有住戸内にも共用部があるの?

住戸内部はすべて専有部分と早合点して自由に修繕できるものと考えがちですが、それは誤りです。天井、床、壁については、壁紙を交換するなどの簡易なリフォームはもちろん可能ですが、その内側の躯体部分は共用部分と定められています。

例えば、間取りを変更するためにコンクリート壁を削る、あるいは部屋にエアコンを設置するために躯体内部に穴を開けるといった行為は、建物の構造上重要な部分やその内部にある配管・配線類(電気、ガスや給排水など)に損傷を与える可能性があるからです。共用部の改造を含むようなリフォーム工事を過って行わないようにご注意ください。

いかがでしょうか。今回取り上げたテーマはもっとも基本的な項目ですから、知らなかった方はぜひご自身のマンションの規約等を読んで確認してみてください。なお、部屋のリフォームを行う場合には、管理規約や細則であらかじめ禁止事項や申請書類の提出等必要な手続きを定めている管理組合が一般的なので、必ず事前に確認することをお勧めします。

後編では、駐車場、バルコニー、専用庭など、共用部分でありながら区分所有者が専用的に利用できる施設等に関してありがちなNG集を取り上げます。お楽しみに!

●後編
・マンションルールNG集[後編] 駐車場や駐輪場、ベランダの注意点は

村上智史

最終更新:1/5(木) 10:28

SUUMOジャーナル