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王将戦 掛川で開幕“異種格闘技” 郷田王将VS久保九段

スポニチアネックス 1/8(日) 7:00配信

 将棋の第66期王将戦7番勝負は8日、静岡県掛川市の掛川城二の丸茶室で第1局が開幕する。3期連続タイトル保持を狙う郷田真隆王将(45)に挑むのは、5期ぶりの登場となった王将位経験者・久保利明九段(41)。郷田の好む居飛車に対し久保は振り飛車と、興味深い「対抗型」の展開が濃厚だ。

 対局場の検分を終えた両雄の表情は、ともに充実感を伴っていた。「気持ちは引き締まっています」と短い言葉で心境を語る郷田王将。対する挑戦者・久保九段も「緊張感を持ちながらの正月を過ごせました」と柔らかに話す。

 将棋ファンなら見逃せない好カードだろう。オーソドックスな居飛車を主戦とする王者に対し、下克上を狙うチャレンジャーは飛車を積極的に動かす振り飛車党だ。現代将棋は実力者ほど居飛車を好むため「タイトル戦に振り飛車派の棋士が出場するのはめったにないこと。そういう意味でも楽しみな対戦です」とは立会を務める神谷広志八段(55)の解説だ。

 2人の過去の対戦は郷田の25勝19敗。数字だけでは久保の劣勢だが、内容は濃い。計44局中、150手以上に及ぶ長期戦となったのが実に12局もある。05年の第55期王将戦挑戦者決定リーグ戦では久保が勝利を収めるまで203手を要したほどだ。戦型は大部分が四間飛車、三間飛車、中飛車…。大駒の代表格・飛車が縦横無尽に動き回る豪快かつ複雑な戦いがこの2人の持ち味とも言える。

 「久保さんとはずいぶん長い間対戦してますからね…そういえば相振り飛車になることもあったんです」と楽しそうに明かす郷田。振り飛車だろうが何だろうがドンと来い、の構えだ。そんなことは先刻承知の久保も「振り飛車こそが優秀だと思っているから指している。そういう信念を持っていますから」と、主張を曲げることはない。

 戦型の違う棋士同士が対戦するのを「対抗型」と呼ぶ。ありきたりの戦いとは趣向が異なり、互いの意地と意地がぶつかり合う異種格闘技的な内容が期待できそうだ。その一方で「序盤から一直線の戦いとなり、少ない手数で決着がつくケースもあり得ます」と予想するのは副立会の飯島栄治七段(37)。つまるところ、一瞬たりとも目が離せない。対局開始は午前9時。気になる先手番は振り駒によって決まる。

 ◆郷田 真隆(ごうだ・まさたか)1971年(昭46)3月17日生まれの45歳。東京都杉並区出身。故大友昇九段門下。90年四段。92年、谷川浩司王位を破り史上初の四段でタイトルを獲得。タイトルは王将2、王位1、棋王1、棋聖2の計6期。趣味はスポーツ観戦で特にプロレスと巨人のファン。1メートル72、65キロ。血液型O。

 ◆久保 利明(くぼ・としあき)1975年(昭50)8月27日、兵庫県加古川市生まれの41歳。淡路仁茂九段門下。89年初段。93年四段に昇段し、09年の第34期棋王戦で初タイトル。翌年の第59期王将戦で羽生善治王将に勝利し、自身初の2冠保持者に。タイトル獲得は王将2期、棋王3期の計5期。1メートル66、69キロ。血液型O。

最終更新:1/8(日) 7:00

スポニチアネックス

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