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試練の韓国外交 日中からの圧力に加え北朝鮮ICBMも

聯合ニュース 1/9(月) 16:49配信

【ソウル聯合ニュース】トップ不在の韓国外交が4方向からの問題に直面している。

 米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の韓国配備に反対している中国は韓流コンテンツを締め出すなどして圧力をかけ、韓国の市民団体が釜山の日本総領事館前に旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する少女像を設置したことに反発する日本は駐韓大使と釜山総領事の帰国などの対抗措置を取った。トランプ米次期政権の不確実性に加え、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が1日に発表した「新年の辞」で、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験準備が「最終段階にある」と表明するなど、安保情勢も重要局面を迎えている。

 日本政府は6日に長嶺安政・駐韓大使と森本康敬・釜山総領事の一時帰国措置を発表。通貨交換(スワップ)の取り決め協議を中断し、ハイレベル経済協議を延期する方針も明らかにした。これを受け9日には長嶺大使と森本総領事が帰国するなど、日本は発表した措置を実行に移した。

 また8日には安倍晋三首相がNHKの番組で旧日本軍の慰安婦問題をめぐる合意により10億円を拠出したことなどを挙げながら「韓国側にしっかりと誠意を示してもらわないといけない」と発言し、ソウルの大使館前と釜山の総領事館前に設置された少女像の撤去を公の場で求めた。

 慰安婦合意では少女像問題について、「公館の安寧・威厳の維持の観点から懸念していることを認知し、韓国政府としても可能な対応方向について関連団体と話し合いを行うなどし、適切に解決されるよう努力する」としている。合意では「解決のため努力」とされているものの、日本政府は事実上、少女像の移転を求める形となっている。

 一方、ICBMについては北朝鮮外務省報道官が8日、「最高首脳部が決心する任意の時刻に、任意の場所から発射されるだろう」と述べており、外交筋などは、3月に行われる韓米の定例合同軍事演習「キー・リゾルブ」の前となる2月中に発射実験が行われるとみている。

 このような状況の中、外交の指令塔の役割を担う尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官は慰安婦合意の当事者の一人として、合意の破棄や両国関係の悪化を防ぐため冷静な対応を取っているものの、日本側がそれに合わせるかは未知数だ。

 安倍首相が昨年10月、韓国内で慰安婦被害者への謝罪の手紙を求める声があることについて、「毛頭考えていない」と強く拒否したことに、韓国政府は問題化を避けたが、日本側は稲田朋美防衛相の靖国神社参拝や、今回の駐韓大使の一時帰国など、韓国側の冷静な対応を無視するような態度を見せている。

 首脳会談でこのような日本の態度について問題提起する必要があるが、昨年12月、朴槿恵(パク・クネ)大統領の職務が停止したことで、韓国と日本、中国の3カ国首脳会談の開催は不透明となっている。

 さらに20日には米国でトランプ新政権が発足するため、予想通り北朝鮮が2月にICBMを発射すれば、大統領権限代行の黄教安(ファン・ギョアン)首相を中心に、北朝鮮政策が定まっていない米政府と対応していかなければならないことになる。

 2月ごろ訪米し、韓米外相会談を行う尹長官はICBMに関する韓米協力を米国側から引き出すという重責を担うことになる可能性が高い。

 またトップ不在の機会を利用し、外交的な攻勢をしかける日本に対し、米国を通じてけん制するのも尹長官の重要な役割となった。

最終更新:1/9(月) 21:04

聯合ニュース