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ネット入手ED薬→ニセモノ4割→下痢に吐き気…○○○が入っていたとの噂まで 製薬4社の合同調査

産経新聞 1/10(火) 10:55配信

 「バイアグラ」に代表される勃起障害(ED)治療薬だが、このほど製薬会社合同の調査で、衝撃の事実が判明した。インターネット販売やネットを活用した輸入代行など、ネット経由のED治療薬の4割が偽造品だったという結果だ。効果がないばかりか、下痢や吐き気、低血糖などの体調不良などにつながるほか、なかには明らかに体を害するような成分が入っているものもあるとされ、問題は深刻だ。

 現在日本で承認されて、販売されているED薬は、ファイザーが製造販売する「バイアグラ」(主成分・シルデナフィル)、バイエル薬品の「レビトラ」(同・バルデナフィル)、日本イーライリリーが製造し、日本新薬が販売する「シアリス」(同・タダラフィル)の3種の先発品がある。これに加え、承認されている後発薬(ジェネリック)が数製品ある。

 先発品の製造・販売の4社が合同で昨年、インターネット入手のED治療薬の鑑定調査を行った。日本とタイの調査会社を使って、日本語で運営されている個人輸入代行サイトを対象に、日本、タイでそれぞれ発注、入手したものを鑑定した。その結果は、国内では35.6%、タイでは48%が偽造。全体では40%が偽物だった。

 実は同様の調査は、平成21年にも実施されており、今回は2回目となる。前回は全体では、55%が偽造品という結果で、今回は比率としては減少した。しかし、依然偽造品が多く流通しているのは事実で、偽造品の輸入量は増加傾向にある。

 ファイザーによると、27年に日本の税関で差し止められた偽造の医薬品は1030件で、17年の11件に比べ100倍に増えており、そのほとんどがED治療薬だという。

 偽造品では、正規の成分がまったく含まれないものがあるという。例えばバイアグラと称しながら、主成分のシルデナフィルが全く含まれていないというわけだ。逆に承認されている用量の数倍の成分が含まれるものもあったり、未承認の成分や訳のわからない薬品が入っているものもあったという。ある関係者は「かつては殺鼠剤が含まれていたという話もあるし、覚醒剤に近い成分が入っていたという噂も出回った」と話す。

 特に、偽造品は先発品に外見を似せているものが多く、ネット上では「本物である」とか、「海外製の後発品」と偽るケースが多いようだ。

 実際に、インターネットで、「ED治療薬 ネット」と打ち込んで検索すると、バイアグラやジェネリックの商品名がずらっと並ぶ個人輸入代行サイトが多く引っかかる。あるサイトでは「バイアグラ100mg(4錠)」が約7000円。ジェネリックらしき商品は4錠で2000円弱からという価格設定となっている。ちなみにバイアグラ100mgは、日本で認可されていないし、「バイアグラ300mg」という商品は国内外に存在しないという。

 ただ、ネットをみただけでは、本物か偽造品かはまったくわからない。

 これらのサイトでは、医薬品のネット販売の多くで、合法であると強調するが、ED治療薬が、医師の処方箋が必要であることは一切明記していない状況だ。つまり、ネット販売自体が違法であることは、説明せずに販売していることになる。

 先発品製造販売の4社はこれまでも偽造医薬品の輸入差し止めなどに取り組んできた。しかし、医者に行くのは恥ずかしいといった心理をつく形で、ネット販売や個人輸入代行が広がっているのも事実だ。そこで、依然ネットのED治療薬に偽造品が多く、リスクが大きいことを明らかにすることで、購入自体を抑制しようという注意喚起として、この調査を活用していく考えだ。(経済本部 平尾孝)

最終更新:1/10(火) 10:55

産経新聞

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