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広域避難、その時住民は 浜岡事故想定、静岡県訓練

@S[アットエス] by 静岡新聞 2/10(金) 12:38配信

 静岡県と中部電力浜岡原発(御前崎市佐倉)周辺の11市町は10日、藤枝市の国道1号バイパス谷稲葉パーキングエリア(PA)などで原子力防災実動訓練を実施した。東日本大震災による東京電力福島第1原発事故を教訓に、参加者は浜岡原発の重大事故発生を想定した広域避難計画を検証した。

 訓練は同原発から放射性物質が外部放出したという設定で、住民らは各市町の一時集合場所からバスに乗り込んで避難先を目指した。

 広域避難で同原発から31キロ圏を出るためには、放射能汚染の検査を受け、場合によって除染を受ける必要がある。同PAには退域時検査場所を設営し、行政職員や医療関係者らが避難住民の体表を測定する手順を確認した。

 訓練参加者は住民約300人を含む防災関係機関31団体の計約700人。新東名高速道路下りの浜松サービスエリアにも、同様の退域時検査場所を設け、運営方法を確かめた。



 ■計画実効性問う声も

 中部電力浜岡原発(御前崎市佐倉)の重大事故発生を想定した広域避難計画は、31キロ圏11市町の約94万人が対象。県原子力防災実動訓練に参加した住民からは計画の実効性確保について課題の指摘が相次いだ。

 浜松市北区都田町の新東名高速道下り浜松サービスエリアには住民を乗せたバスが続々と集まった。御前崎市池新田の男性(66)は「スムーズに避難できるか不安。実際は渋滞で訓練の何倍も時間がかかるのでは」と指摘した。

 藤枝市の国道1号バイパス谷稲葉パーキングエリアでバスを降りた住民は5分程度の説明を受けた上で、避難退域時検査を受けた。災害が発生した際の状況を思い描きながら、坂本道明吉田町北区自治会長(69)は「避難を急いでパニックになる恐れがある。訓練などを通じ、事前に放射能への正しい知識を浸透させることが大切」と訴えた。

 地震や津波などとの複合災害への対応も検討が必要になる。島田市の真部和徳危機管理監(58)は「車が壊れたり、けが人も出るはず。本市だけで住民避難用に50台程度のバスが必要で、実際に確保できるか検証しておきたい」と今後を見据えた。

静岡新聞社

最終更新:2/10(金) 17:31

@S[アットエス] by 静岡新聞