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「ファッションシティ甲府」融資、県が2億円の債権放棄

産経新聞 2/14(火) 7:55配信

 宝飾など地場産業が集まる工業団地「アリア・ディ・フィレンツェ」(甲府市川田町)を運営する協同組合「ファッションシティ甲府」が、整備資金として県から受けた融資返済の減免を求めている問題で、県は13日、甲府地裁が先月20日に示した調停案に従い、約2億円の債権を放棄する方針を決めた。県は13日、県議会に説明。了承を得た。県は2月定例会に債権放棄などの承認に関する議案を提出する。

 同組合は平成2年、12社で発足。土地取得や整備を目的に国の「中小企業高度化資金」を活用し、総額約60億円を借り入れた。このうち県融資分は約16億円。

 その後、16年に4社が倒産、27年に1社が解散した。28年11月時点で返済残高は総額16億8千万円となったが、大部分が倒産企業が負担予定だった分で、同組合は国と県に減免を要望した。しかし合意が得られず、同組合は同月、甲府地裁に調停を申し立てた。

 地裁調停案は債務残高のうち、(1)土地に対する融資分(5億3千万円)を同組合が全額返済(2)倒産5社の建物などの売却金(1億5800万円)を国と県が回収(3)残る約9億9千万円を国と県が債権放棄する-というもの。

 これに従えば、最終的に県の負担は約1億9千万円、国の負担は約8億円となる。一方、調停が不成立となり、組合の資産を競売にかけると、回収総額は約5億2千万円にとどまり、県の負担は2億3千万円に増えるという。

 同組合は調停案の受諾について、「今週末の理事会で対応を決める」(代理人)としている。

 県による債権放棄の説明に対し、県議からは「目論見の価格で土地と建物が売れるのか。積算根拠が不明だ」など批判が相次いだ。

 県産業労働部の平井敏男部長は取材に対し、「最大限の債権回収が図れる」と債権放棄に踏み切った理由を説明した。

最終更新:2/14(火) 7:55

産経新聞